色々
『少々やりすぎじゃないですか?今、どれだけの人が戦地で犠牲になられていることか、しっかりと把握しておりますか?』
「い、今の世界ってこんなことになっているのですかぁ?わ、私の知らない間に世界が世紀末みたいなことに……み、みんなで一致団結して魔族並びに邪神へと立ち向かうはずがぁ……」
「あわあわ、せ、戦争が……」
「こ、こんなところが……?」
世界大戦にまで事態を発展させないための協力者として、アレイスを自陣営へと引き込むことにした僕は天使とゼノに預けている森の洋館へと彼女を連れてやってきていた。
「うっさいなぁ。僕のやり方には文句を挟まないって言っただろう?」
世界が戦争状態にある。
それを始めて知った天使とゼノは慌て、予め上の方で見ていたこともあって事情を知っている女神がこちらへと釘を刺し、アレイスはアレイスでこの森の洋館そのものに驚いている。
「ど、どういうことなのっ!?こんなところに屋敷があるなんて聞いていないし、こんなよくわからない生物が住んでいるとも聞いていないわ!それに、この小さな女の子はどこから拾ってきたの?」
「よ、よくわからないっ!?」
「小さな女の子……」
アレイスは確実に女神とゼノのことを突き刺しながら声を上げる。
「はぁ?そんなもの僕の勝手だろ?」
それに対して、僕はさらりとその追及を突っぱねる。素晴らしい力押しである。
「勝手じゃないわよっ!貴族は何か、大きな屋敷を建てるときは報告するように義務付けられているでしょっ!?それを簡単に破るんじゃないわよっ!」
「そんなルールを守っている貴族の方が少数でしょ」
「くぅ!絶妙に力が足りない我が家が憎い!」
僕の言葉に対して、アレイスは頭を抱える。
ルールを従わせるのに最も必要のは武力であるが、王家は今のところルールを従わせれるほどの力が微妙に足りていなかった。
「まぁ、とりあえず落ち着けや。ほんで、お前らで色々と話していろ」
僕はアレイスを軽く受け流し、そのまま情報共有するよう声をかけるのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます