一手
邪神とかいうよくわからない存在。
そんな存在を前にする僕が取る手段など一つである。
「ふんふんふーん」
まずは、今のところ邪神は明確な脅威というわけではない。
だって、まだ復活はしていないのだから……問題は復活させようと試みている存在、邪神を信奉する魔族たちである。
ここを叩き、二度と調子乗れないようにすれば問題はひとまず終結するわけだ。
邪神をどうすれば要検討。
そもそもの依頼は討伐ではなく、封印の維持なのである。邪神とかいうチートユニットは無視して、魔族たちを殲滅させてしまえばいい。
「どう、落とすかなぁ?」
現在、裏で暗躍する魔族たちの影響は日に日に増している。
邪神の復活が近くなって昂っているのか、それはもうかなり激しく動き回っている。
まぁ、ここら辺の裏での話はセレータに頑張ってもらうとして、表にまで影響を出している魔族が問題だ。
魔族たちの中には一つの国を事実上支配下に治めてしまっているところもある。
今、魔族たちの影響力が着実と増加している国もあるからね。
「どこを動かせるかなぁ?……こことは、うちらが同盟組めるだろうから」
そんな国に対して、効果的な方策はやっぱり、国ごと潰してしまうことだろう。
主人公は何とか頑張って国という強大な権力を相手に立ち向かっていたが……別に僕は権力者側である。
そんなことまでする必要はない。
ただ、国を動かして戦争にまで発展させてしまえばいい。
魔族が支配している国に大国と言えるようなところはない……どこも中小国であり、大国が引き潰してしまえばどうしようもなくなるだろう。
悪を完全に倒すのは常に巨悪なのだ。
「こことここはいけるかな」
僕は淡々と国の状況を確認していく。
「おーん……僕はそこまで無茶出来ないからなぁ。ここの貴族家は動かせるけどぉ、ここはちょっとぎすっているからな……まぁ、でもいけるか。これだとここもいける。となると、後残る国はここくらいかな?」
世界を地図を広げる僕は今後の方針を一人、考えて行くのだった。
ちょっとだけ楽しかったりしたのは秘密である。
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