蹂躙
二人の男に連れてこられる形でやってきたのはスラム街に建てられたとある一つの大きな屋敷であった。
「案外いいところに住んでいるじゃないが」
クソみたいな場所に建てられている割に、外装も内装も綺麗なこの場所に僕は満足して頷きながら建物の中を進んでいく。
「死ねやっ!餓鬼ッ!」
「らぁっ!!!」
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
そして、ずいぶんとエントランスホールへと足を踏み入れた僕を狙って多くの男たちが立ち向かってくる。
「見てろよ、ノア」
そんな男たちに対して、僕は何も持たずに素手だけで相対する。
相手がどんな武器を持っていようとも、大した問題ではない。
武器を持って振るわれるすべての攻撃を容易に回避し、その反撃として叩き込んで拳や蹴りの一発で手早く彼らを気絶させていく。
「ほっと」
そして、遠距離から飛ばされてくる魔法の数々には自分が身に着けていたマントを手に取り、軽く一払い。
魔法を完全にかき消してやる。
「っと、せい」
そのまま流れるように僕の踏み込みのせいで割れてしまった床。
その破片を蹴り上げて宙に浮かして僕はそれを掴んで投擲。
「……あっ!?」
そこそこの大きさの破片を頭に叩き込まれた魔法を発動させた者たちの一人はそのまま血を流しながら地面に倒れる。
まぁ、死んでいるだろう。
「お前らー、更に魔法を打ってくるようならどんどんと殺していくからなー。ノアに当たられても困るし」
投擲だけで人を殺し、その他のものもあっさりと倒してみせた僕に対して、恐怖を抱きながら、それでも歯を食いしばりながらこちらへと向かってくる男。
そんな男の首を羽交い絞めしながら僕は魔法使いたちに警告の言葉を発していく。
「案外持ったな」
そして、自分の足の中でもがいていた男が完全に意識を失う頃には。
この場に詰め寄せている
「さて、ノア。どぉー?強者の戦いを見て」
それを確認した僕は
「……っ、え、っと」
僕の言葉を受けてノアが口を開く。
「……ぉ?」
だが、其れよりも前に何か甘い匂いを感じた僕は首をかしげて声を漏らす。
「餓鬼の癖に良い男じゃないか?」
それと共に僕の背後へと一人の気配が急に現れると共に、自分の肩に誰かの手が置かれる。
耳元にかけられるのは女性の言葉である。
「なんだ?それじゃあ僕の下で股でも開くか?」
それをさらりと受け流して、自分の後ろに立った女性を強引に転ばせる。
そして、無様に股を開きながら床に転がったその女性の股に足を踏み下ろした僕は上から目線で口を開くのだった。
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