歓楽街
王都の一角には多くの店が集まっている歓楽街がある。
ここの歓楽街には性風俗店しかなく、道を歩けば多くの露出の多い女性たちの姿を多く見ることが出来る。
そんな歓楽街の中でも最高位。
最も高価な嬢が集まる最高級店におしかける僕に、何故かついてきた祖父。
そんな二人で大量の嬢からの接待を受けていた。
「ガッハッハッ!酒だ!酒!大量の酒を持ってこい!」
「……正気かよ、このジジイ」
最初は行くことに対して渋っていた祖父はいつの間にか店の中心で大量の酒を浴びるように飲み、馬鹿騒ぎしていた。
もう僕のことなどあの祖父の頭にはないだろう。
「……あれが貴族の姿か?」
「き、君も大変だね……」
祖父の姿に呆れかえる僕に対して、隣でオレンジジュースを注いでくれるドレス姿の嬢が苦笑しながら僕に向けて言葉を向けてくれる。
「なんか、あの人に無理やり連れてこさせられちゃったのかな?」
「いや?別にそういうわけじゃないよ?」
僕は大量の嬢に囲まれて有頂天になっている祖父ではなく、隣にいる彼女のおっぱいの方に視線を送りながら口を開く。
「ここに来ようとしたのは僕の意志だし。貴族ってさ、この年齢になった段階で性教育も受けるし、初体験も既に済ませているんだよね」
「えっ!?は、早くない!?まだ……6歳くらいだよ、ね?」
僕の言葉に対して面食らう嬢はそのままの勢いでなんとも失礼なことを口にする。
「僕はもう既に十歳だけどね?」
「えっ!?う、うそ……ごめんね?勘違いしちゃった!」
僕の少しだけ嫌味たらしい言葉を受けて、嬢は慌てて声を上げる。
「まぁ、良いけど?僕は確かに小さいし、間違えることもあるよね……た、だ、し、お客様に向けて不快になるようなことを言ったんだから、その分この後のサービスも期待しているね?」
「えぇ、それは任せてちょうだい!私もプロだからね。ふふっ、若い子には想像もつかないような快楽を見せてあげるよ」
僕の言葉に嬢は笑顔で自信満々に頷く。
「楽しみにしている。ちゃんとチップは弾むからね。これでもあそこで飲めや歌えやしているジジイなんかよりもよっぽど金持っているからねぇー」
「わぁー、それは期待しちゃうね?」
「あぁ、存分にしてくれよ。僕は辺境伯。あまり王都には来ないからこそ、自分を最大限に大きく見せたいんだ」
「それじゃあ、お部屋の方に行こうか?」
飲めや騒げや、存分に楽しんでいる祖父をそのままに僕は嬢と共に別室の寝室の方へと向かうのだつた。
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