五噺 冬の花火大会
花火が上がる。年末はずっと不思議だった。
夜の八時にパンパン音が聞こえる。
目の前にある中学か、丘を登ったところにある私学の高校か。はたまた暇な国立大学の学生か。
結局、オチを言うと分からない。
ここ三年くらい不定期に行われる花火上がりの謎は分からぬままだ。
ということで仮説を立てようと思う。
余った花火を処理している説。
丘の向こうの病院の入院している女の子に見せる説。
卒業生の戯れ。
私有地ないしは公共の施設から上がっている可能性が高くマンションだらけのこの地域で花火をしないことを考えると上記の三つのうちどれかだ。
個人的には二番目を推したいが一番候補としては薄い。二番目なら感動的だ。ありそうな話だ。映画になってもおかしくない。
その為にわざわざ複数回も公共の施設に入るだろうか。
一番と三番か。三番だろうな。何の感動も見当たらない。
何か他に夢のある候補…。
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