六噺 たこ焼き派閥
私は近くのたこ焼き屋さんで塩味と醬油味のたこ焼きを買う。何か食べたくなるのがたこ焼きで、特別好きな覚えがないのだが、そのたこ焼き屋さんはレアなのだ。
文章から察してもらえるかもしれないが、私は生粋の大阪人である。大阪の田舎に住んでいる。
大阪のほとんどのたこ焼き屋はソースマヨだ。他はほとんど見つからない。
「何もかけないでください」
そう言う間も無く、たこ焼き屋さんははけでソースを塗り込んで、マヨネーズと鰹節が必要か聞いてくる。そんなにソースに命をかけるのかと思うほど、彼らの頭には醬油のイメージがわかないらしい。
母に一度、醬油で食べてみてよと頼んだことがある。
「たこ焼きに醬油ってあんた絶対に」
数秒後には美味しいと言う。
完全勝利である。母の口に勝利しても仕方がない。
願わくば醬油派閥の完全勝利を願う。
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