第9話 禁断症状が……
そして、2年の月日が流れた。
出会ったときは16才だったネコは、18才になり。
僕は魔法で18才超絶美少女に変身している姿だから変わらず。
傍目からすると、百合ップルに見える状態になってしまう。
まあ、だからといって
「マギ先生。村の方に買い出しに行ってきます」
……これは変わらないんだけど。
同い年に見えても、彼女は僕をマギ先生と呼ぶ。
まあ、実際に僕は彼女の師匠だから、全くその通りで。
変では無いんだけどさ。
僕の指導が実を結んで、ネコは第3位階までの魔力魔法を使えるまでになった。
教え込んだ歴史の知識もそこそこで、これならギリ冒険者でやっていけるんじゃないかと思うんだけど。
彼女は何故か、出て行こうとしない。
まあ、僕の方も彼女が居てくれて助かることはあっても困ることは特にないので。
出ていけ、とは言わなかったけど。
「いってらっしゃい。帰りにゲンノショウコを摘んで来てくれると嬉しい」
「分かりました」
……僕は法力魔法で病気の治療が行えるので。
それを活かして、医者モドキみたいなことをここでやってるわけだけど。
前も言ったけどさ。
……病気治療の法力魔法。
魔法は全て使用回数に制限があるから。
1日に僕は、たった6回しか病気を治す法力魔法が使用できない。
使い切ると、あとは6時間ガッツリ寝ないと回復しないんだよ。
……こんな状態だからさ。
お腹が痛いとか、ちょっと熱っぽいとかは薬草で何とかしてもらうしかないわけで。
そんなしょうもない病気にまで、病気治療を使うわけにはいかんから。
と。
そんなことを考えつつ。
僕は診療所を開けた。
そうすると、朝早くから待機していた数人の病人が、僕の診療所に病人を連れて上がり込んでくる……
「マギ先生はお若くて綺麗なのに、良い人居ないんですか?」
患者のお婆さんにそういうことを言われた。
たまにあるんだよなぁ。
……僕は外見上は18才で、結婚適齢期だから。
世話をしたがる人がさ、こんな風にたまに来るんだよね。
向こうは善意でやってくれてるんだろうけど。
僕は少年にしか興味持てないし、家庭を持つ気がそもそも無いからね。
「ええ。ちょっとそういうのは良いかなと。常日頃思ってますので」
愛想笑いを浮かべながら、無難な答えを返す。
するとお婆さんは
「勿体ない。……先生なら、村の男のどれでも選び放題間違いないんですよ?」
って。
そんなこと言われても。
村の男性は僕には高齢過ぎるからねぇ。
それに。
ああ、最近少年の性癖を破壊していないから禁断症状が……!
今は成人男性より少年だよ。いやいやマジで。
するとだ。
「……そういえばマギ先生は本業は司祭様なんですよね?」
「ええ」
僕は、お婆さんのために、薬を何点か見繕っているときに。
そんなことを言われた。
片手間に、聞き流そうとした。
だけど
「……村はずれの休憩所近辺に、最近男の子の生首が出て来るみたいで。村人が皆怖がっているんですよ」
なんとかなりませんかね?
お払いするとか。
そんなことを言われてしまった。
結論からいうと、めっさ面倒くさいけど。
……少年。
この際、アンデッドでも構わないので、少年を堪能したい。
そんな気分だったので。
「分かりました。行ってみましょう」
……僕は引き受けてしまった。
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