第5話 Fランクダンジョン
先生が出ていくとクラス全体が騒がしくなっていった、俺とPT組もうぜとか早速連絡先交換しようだのこのあと一緒にカフェでもーとかどの勉強をするだとか、実に青春っぽくて素晴らしい!こういうのを俺は望んでいたんだな。
おっと俺は俺でゲームショッピングしたが金が無い事が問題だ、今日から校外のダンジョンは潜れるらしいから早速行って金策しなくてはな……今は13時くらいか全然余裕だろう。
「模紙って言ったかお前」
「ん?おお亜門だっけか」
筋肉は見た所あまりなく髪はどんだけワックス使ってセットしたのか剣山のようにトゲトゲでそれが武器にでもなるのかってくらいトゲトゲだ。
身長は167くらいか俺より少し小さかった。
「おめぇよぉ良くそんな能力で「すまん今日は急いでるんだまた今度な」ここに……」
俺は一言断ってから颯爽と教室から出た、俺にはダンジョンに行って金策しないといけない使命があるのだから致し方ない、ゆるせ亜門。
急いで学校から寮へと帰り部屋の中にあるリュックサックを背負いこみ木刀をリュックサックに固定して自分の部屋から出ると寮母の姐さんが居た。
「おかえりなさい、そんなに急いでどうしたんですか?」
「今からダンジョンに向かいます!!」
「元気が良くて良いですが夕飯は21時までなら対応しますので食べたいのでしたら21時までには帰ってきてください」
「うっす、了解です、行ってきます姐さん!」
「寮母です」
俺は近くのF級のダンジョンは何処にあるのか冒険者手帳を確認しながら外に出ると幸広が外で待っていた。
「急いで帰るから追いかけるのが大変だったよ、ダンジョンに行くんでしょ?僕も付き合うよ」
「お?幸広じゃんかお前も金策か!良いぜ行こうぜ!」
「僕は実家住みだし金策じゃないよ、友達が心配だから付き合うだけだよ」
「ふーんそっか、ありがとな……ってか武器は?さすがに丸腰はマズいだろう」
幸広にそう聞くと僕の実家は常在戦場がモットーでねと言いながら袖の下から長い針のような物をとりだした。
「うわっ怖っ」
「ひどいなぁ、じゃあ行こうか、押上付近から一番近いダンジョンは錦糸公園かな、案内してあげるよ」
「おう!俺も昔はここら辺に住んでたけど地理なんて覚えてねーから助かるぜ!」
「昔は京島らへんだっけ?懐かしいねぇ……あ、楓ちゃんの事は覚えてる?」
「楓?……ああ、俺と幸広と良く遊んで女の子ながら暴力的で俺らのボスみたいな感じだったなぁ」
「ふふ、そうそう、その楓ちゃんなんだけどね、実は僕らと同じ学校なんだ」
「え?マジか?同じクラスにはなれなかったけどいつか会えたら挨拶しないとだな」
「ふ、ふふ……そうだね、きっと喜ぶよ……ふふ」
何がそんなに可笑しいのか良くは分からなかったが幸広と話していると目的へ当直した。
こういった感じで駄弁りながら歩いて行くのも良いもんだな。
「さて錦糸公園のダンジョンの情報なんだけど5階層しかない小さめのF級ダンジョンだね、出現する魔物はゴブリンだけで5階層に居るホブゴブリンを倒したら踏破完了だね」
「詳しいな?」
「話しながらでも冒険者手帳で調べる事はできるからね」
「え?マジ?どうやって調べんの?」
「ほら……こうやって……詳細を知りたければ……こうして……ね?」
「おおー俺でもわかりやすくで簡単に調べれるじゃんすげー」
「さて、早速ダンジョンに入場しよっか」
幸広に連れてかれ錦糸公園の中に子供達が遊具でキャーキャーいいながら遊んでいる隣の大きなグラウンドだった所に公園には不釣り合いな新しく建てられた2F建ての建物があった。
1Fが入場ゲートと受付があり、2Fに買取所があるようだ、俺達は1Fの受付に冒険者手帳を渡し、受付の人がピッと俺達の冒険者手帳を読み取ると冒険者手帳を返してくれた。
「学生さんですね、こちらでの実績は学園の成績にはなりませんが大丈夫ですか?
「はい、大丈夫です」
「はい……ではお気を付けていってらっしゃいませ」
入場手続きを終え俺と幸広がダンジョンの入場ゲート前の移動し、木造の扉を開けるとそこは何の素材で照明になっているのか分からないが少し暗い感じの洞窟の中だった。
「へぇー扉付きのダンジョンゲート見たのも初めてだけどダンジョンの中に入るのも初めてだなぁ」
「へぇ……てっきり僕はダンジョンくらいには入った事あると思ってたけど以外だね」
「んまぁ昔はかーちゃん達も入ってたみたいだけど最近は中に入らないで溢れた魔物を処理するだけで問題無いってなってから若干手を抜いて外でしか狩してないんだよなぁ」
「おじさんもおばさんも歳だからとか?」
「命が惜しかったら歳の事をかーちゃんに絶対に言うなよ?……まぁ良くわかんねーけど調べものがあるとか無いとか言ってたような気がするけどサボれる時にサボってんじゃね?わかんないけどな」
「ふーん、そうなんだ……それじゃあ気を取り直して早速すすもっか」
「おう、そうだな!」
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