第4話
冒険者手帳をいじっているとガラリと音が聞こえDクラスの担任らしき女性が入って来た。
見た目は茶髪のポニーテールで服はこの学園の赤いジャージを着ていた、ツリ目で気の強そうな女性だった。
「おらー席に着けー冒険者手帳も今はしまえー」
ガヤガヤと騒がしかった教室が静まりDクラスの全員が席に着いた。
「おー今年の生徒は聞き訳が良くて助かるな……私はお前らのクラス担任の
俺が通うこの冒険者学校の教育方針は自由だ、簡単に言うと授業を受けるのもサボるのもダンジョンに行くのも自由だ。
だが最終的にこの1年の目標は学校にある初級ダンジョンの40階踏破が絶対条件で、どんなに成績が良くて座学に頻繁にでてもダンジョン踏破ができなければ退学になるようだ。
「お前らの今年の目標は分かったな、んじゃあ座学や特殊技能、体術系の勉強をしたい奴のためにどうやって受講するか教えるぞ」
特殊技能とは調合、錬金、危険物取扱など多岐にわたってあるそうだ、そういった専門職が教えないといけないので予約しないと受講はできないようだ。
予約方法が冒険者手帳からメニューを開くと予約のページがあるらしくそこから受講予約ができるようだ。
俺はそこらへんは絶対に受講しないだろうなぁ。
座学も同じで一般教養を学びたい奴も予約しないと受講できないみたいだ、その代わりにタイマンで教えてくれるそうなので自分のペースで学べるらしいが冒険者学校まで来て普通の座学を受ける人は少ないそうだ。
俺も一般教養系の受講は考えていないな、九九も言えるし割り算まで完璧にできるからな。
体術系はその名の通りで剣術や槍術、盾術など各々専門分野の先生が居てこれも予約して受講するようだ。
体術系は少し気になるが俺はダンジョンメインでお金を稼いでいこうと考えている。
「とまぁ座学や特殊技能系や体術系の受講の仕方はこんな感じだな、んじゃあ質問が無ければ冒険者手帳の詳しく説明するが……質問はなさそうだな」
冒険者手帳の主に使える機能は、支払い機能、銀行連携、通話、チャット、受講予約がメインで使う機能らしい、あとはGPS機能が搭載されており何処のダンジョンで何階層の何処にいると事細かに分かるらしい。
このGPS機能を使うタイミングがダンジョンでPT崩壊したり命の危機に瀕した時に使用すると緊急コールが学園に届くようになっているそうだ。
他にはイレギュラーなモンスターが表れた時に報告する際にも使用されるらしい。
補足すると通話とチャットは連絡先交換していないと使えないので登録はしっかりするようにとの事だった。
「とまぁ冒険者手帳に関してはこんな物かな、分からない事があれば私や他の教員か先輩にでも聞け、あーあと強制登校日ってのがあってなお前らの生存確認の日みたいなもんだ、冒険者手帳に通知が来るから死にかけてない限り必ず登校してこの教室に習合だ、さて長い説明も以上だ、あとはPT組むにしても誰が何のスキルを使えるかどんな魔法が得意か分からないとPTも組みづらいだろうし自己紹介をしてもらおうか……じゃあ名前順でいいか、亜門お前からだ」
自己紹介は亜門から始まり各々が得意なスキルやら勉強したい科目やら近接系
だから後衛の人は俺とPTを組もうだとか各々好きな事を喋っていた。
俺もココに来る前に自己紹介の練習していたから大丈夫だろう、復習は大事だってかーちゃんが言ってたしな。
「僕は村山 幸広、地元はここら辺だから行きたい所があったら案内するよ、それと僕の特技は水属性の魔法かなPT組む事があったらよろしくね?」
幸広の自己紹介が終わり席に座るとちらほらと女子がキャーキャー言っている、保育園時代も似たような事があったなー相変わらずのようだな。
「次」
「あ、おれか
俺は模紙 総司 好きな物はゲームで最近は漫画に興味があるからおすすめがあったら教えてくれよな!得意な事は魔力操作だ、よろしくな!」
席に座ると回りからクスクスと笑い声が聞こえてきた「魔力操作って…っぷ」だとか回りを気にせずに爆笑している奴もいた。
俺の自己紹介は概ね成功と言っていいだろう、ふむ満足だ。
「ふむ……少し大変かもしれないが頑張れよ、次!」
とーちゃんが言ってた通りだったな、それに俺がゲーム好きって分かってもらえただろうし同じゲームが好きが居る事を願うばかりだな、うむ。
俺の自己紹介も終わり、他の奴らの自己紹介が一通り終わった。
「おし、これで全員、自己紹介はできたな、この学校は自由な校風だ、好きに過ごすといい、何かあれば教員が相談に乗るから好きな物、伸ばしたい能力の勉強をするがいい、だがこの学校は努力を怠った者には未来は無いと自覚しろ、私からは以上だ、何か質問がある者はいるか?」
「はいはーい」
「む、模紙か、なんだ?」
「校内ダンジョンは今日から入れるんですか?」
「やる気だな、だが校内ダンジョンは明日からだ、どうしても行きたいなら校外のダンジョンになる、冒険者手帳に各ランク事のダンジョンが何処にあるか分かるから確認してみろ、他になければ終わるぞ……無いようだな、それでは以上だ」
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