第3話
うつらうつらとしていると回りが賑やかになっていき回りの話を聞いてみると、お前はどこ中から来ただのスキルはなんだの憧れの先輩がいるだの色々な話が聞こえてきた。
想像していた学校みたいな雰囲気だな、楽しめそうだなと考えているとマイクのハウリング音が聞こえついに入学式がはじまった。
「新入生のみなさんご入学おめでとうございます」
そんな
冒険者手帳はダンジョンに入る時に必要な免許書の代わりみたいな感じらしい、ダンジョンで稼いだお金を現金化もできるが基本的にはこの冒険者手帳に入金されるようだ、支払いもこの端末だけでできるようになっているようでどこの店でも利用可能らしい。
「へぇー便利なんだなぁ」
そこからも長い話は続いた、在校生代表だとか新入生代表とか副校長の挨拶があり、最後に自分のクラスの確認方法が冒険者手帳の開き自分の名前をタップすると所属のクラスが表示されると説明があり入学式は終わった。
「自分のクラスの確認が終わった子から2Fに移動してくださーい」
おっと、俺も確認しないとな……えーっと俺は『Dクラス』か、確認もできたしボチボチ俺も移動すっかな。
「こちらのエレベーターからか怪談で移動してくださーい」
移動しようとしたがエレベーターには人が溜まっており時間がかかりそうなので俺は階段で移動する事にした。
階段から2Fに移動しクラスを探すとSクラスとAクラスが見つけた、中をチラっと見てみるとウォーターサーバーやら机から椅子まで何もかも豪華に見えた。
「へぇ……冒険者学校ってのは豪華なんだなぁ……金持ちって奴か」
「それはAとSクラスだけの特権だけどね、他のクラスは普通だよ」
「おわぁ」
急に声をかけられビックリした俺は振り返ると一人の男が居た。
少し色黒の肌で黒髪ウルフカットで清潔感があり、おっとりした目で何処か見た事があるような顔だった。
「やぁ久しぶりだねぇ、僕の事覚えているかい?」
「あー?ああー……あー?」
「ほら保育園の時だけ一緒だった、いつのまにか引っ越ししていたからビックリしたけど良く小さい頃は遊んでいただろ?」
「まさか……泣き虫マー君か!!お母さんが帰ろうとしたら毎回泣いてた!いやーイケメンになったなぁ?!」
「いやマー君も居たけど僕は幸広だよ、
「ああ?ああー、女の子からモテモテゆきちゃんか」
「どんな覚え方してるんだよ、まったくところでそう君のクラスは何組?」
「あー?俺はDクラスだけど」
「奇遇だね、僕もDクラスなんだ一緒に行こうよ」
「おう」
そこからゆきちゃんからこの学校の事を少し教えてもらった、この学校は受験とか無くても入学できるけどちゃんと受験も受けれて成績が良ければSやA組に配属できるそうだ。
設備も良いが待遇も良いため狙う生徒も結構居たらしく、幸広もダメで元々精神で受験を受けてみたが残念ながら普通クラスになったそうだ。
「ふーん、AとかSとかってのはどんな待遇なんだ?」
「僕も正直興味はあんまし無かったから軽くしか調べてないけど、校外ダンジョン規制があるんだけど、そこが緩和されるとか卒業時にS、Aクラスに所属していたら有名な冒険者チームに勧誘されたりとかだったかな?」
「ふーん……ダンジョン規制?」
ゆきちゃん曰くダンジョンにはランクがあって、難易度の低い順からF、E、D、C、B、A、禁地区ダンジョンって順番があってSとA組はD級のダンジョンからっ入れるそうだ。
「普通クラスでも入れるようにはなるんだろ?」
「たしかにそうだけどF級のダンジョンは冒険者手帳だけで入れるけどD級はF級3カ所踏破とかって条件があったかな?でも僕たちは学校の初級ダンジョンを踏破しないと2年生に上がれないから校外のダンジョンなんてやってる余裕はないんじゃないかな?」
「ほーん、あ!そや!ダンジョンのドロップした物とか買い取ってくれるの?」
ゆきちゃんが語る内容に俺は驚愕した。
学校のダンジョンで出たドロップアイテムは学校の買取所に納品しなくちゃいけないようで納品すれば成績や評価が上がり2年生になった時のAやS組に配属される可能性が上がりそして納品した総額の10%しか支給されないようだ。
1000円分のドロップ品を納品したら100円、10万分のアイテムを納品してやっと1万円にしかならない計算だ。
「まじかぁ……おれ自分の物は自分で稼げって言われて3000円しか持ってねぇよぉ」
「だから校外のダンジョンに行くんだよ、学校の買取所に納品しなくてもいいし」
「なるほど!」
「でもF級のダンジョンなんて全然稼げないらしいよ」
「あー、だからAとかS組は緩和されてるとかって繋がってくるのか」
「まあ校外のダンジョンで在校生が死んだとか醜聞的にあれだしね、だけど実力があれば問題ないって感じかなー」
「くそう好きな物も買えねぇのか……せちがれぇぜ」
「まぁまぁこれから忙しくなるし、ゆっくりやっていこうよ…っと、あそこが僕たちのクラスだね」
そこから幸広と黒板に書かれている席を確認して俺は一番後ろの席に着席し、冒険者手帳をいじくりながら先生を待った。
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