第2話 髪がない頭は空気抵抗が薄く感じる
風を切る音を置き去りにして落ちた先には見るも無残なツルツル頭の男が見えていた。
(あ、これ俺だ)
そう思ったときには自分とディープキスをしていた。何とも言えない
(ここが異世界なのか、元の世界の公園と似てるけど。時空の歪みって奴はここから見えるのかな。すぐ分かるって言っていたが)
自然公園のように均衡のとれた美しい草原はどうやら
一際高い山の上に、青白い球体か
(一人で行こうにもあんなに遠いんじゃ無理だな。クソジジイの言ってたすごい力ってのも無いし、でも
俺はとりあえず高いところを目指すことにした。高いところで周りを
結論から言うと、失敗だった。土木
しかし、仕方なく元の場所に戻ったとき偶然
「あんた、こんなところで何をしているんだ?」
男の言葉は日本語だった。弓も構えず近づいて来たので、ここではよくある事なのか。俺は恐る恐る答えた。
「すみません、迷子になってしまいまして」
「迷子? いせかいてんせーって奴じゃなくて?」
「あ、おそらくそっちが正しいと思います」
「そうなんだ。ここに来る人はみんなそう言ってたからあんたもそれだと思ったんだ」
「あの、最近よくある事なんでしょうか? 俺みたいな人」
「よく居るよ。俺の
山を登る判断は間違っていなかったのかもしれない。そう思わせてくれる話だった。
「俺も半ベソは掻きたくないので安全な所へ行きたいのですが、教えて
「あんた礼儀正しいな。じゃあ俺の村に来なよ、いせかいてんせーの人って言えばみんな
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