第7話祈り

なにも言わずに

去りたいのなら






あえて

なにも訊かずにいよう






その心に掛けられた

鍵の在処さえ

僕は知らないのだから






こころは複雑に絡み合い






そのうえ

今にも切れそうな程の

細い糸のようだ






それを解きほぐす術を

僕は知らないのだから






ただひとつ

出来る事があるとするならば






この繋がった

空に向かって






ただ祈ろう






せめて






せめてあなたが





















無事な夜を過ごせますように


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