第3話 楽しい日々の付き物
家に帰りに、ゲームを起動すると電話が鳴り響いた。詩乃は少し笑うとそっと電話を取った。
『もしもし。やっと電話に出てくれたわね』電話の向こうから中年女性の面倒くさそうな声が聞こえた。相手は、詩乃の義母の
詩乃はため息を吐くと「一体なに?」と冷たく言った。義母は、酷い子と言うかのように、『詩乃は相変わらずね。それで、本題なんだけど、詩乃ハルとは会ってないわね?』と心配そうに聞いた。詩乃は少しふふっと笑うと「春だって私を姉だと思ってるわけないと思うよ」と静かに返して通話を切った。
ハルは、詩乃の腹違いの2つ下の弟だ。
義母にはああ言ったが、ハルは稀に詩乃の所に来る時がある。ハルは「姉さん」と詩乃の事を呼ぶが正直辞めて欲しい。
姉弟らしい事はなにもしてない、あげられなかったから。それに、詩乃は一人っ子の気持ちだ。
詩乃は気を取り直してゲーム画面に目を移すと、画面にはすでに亮平たちが来ていた。
詩乃はマイクをONにすると、「ごめんね。お待たせ」と笑った。
『詩乃、元気なくない?どうした?』亮平が心配そうに聞いた。
詩乃は少し驚いた。こんな感情気づいてくれる人がいるなんて。だが、すぐに「大丈夫だよ。アパートの階段駆け上ったら疲れちゃった」とふふっと笑い誤魔化した。
『小村詩乃時々面白いことするね』「この声は、
西田駿は同じクラスの男バスの子だ。クラスの中心人物でオシャレだ。
詩乃は嬉しさでいっぱいになり後から来た子も一緒にゲームを楽しんだ。
途中、亮平とカップルの衣装が被ったのは驚きだ。
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