第五十四話 追いつめられる俺
90階層の戦い
名前:不明 〈不明〉性別:不明 Lv190 種族:
武器:霊剣 装備:無し
仲間:番人の遺跡の王
攻撃:5520 防御:2500 速さ:500 魔力;12555 魔法耐性:550 知力:660
化け物ステータス・・・
知力以外どれを比較しても勝てるものがない。次回、蘭淳也死す。お楽しみに!
じゃなくて!だからこそ勝てる算段を考えて自分の持つ力を最大限に発揮しなければならない。
騎士の守護像に向かって走り、剣を振り上げた。
守護像も剣を振り下ろしぶつかり合った。強い衝撃が空気を揺らす。
「くっ。」
俺は後ろに下がった。
『ほお。今のを防ぐのか。少しはやるようだな。』
守護像はしゃべる。意思を持つらしい。
(しゃあべったぁぁぁぁ!!じゃなくて知性があるのか。先に行かせてくださいと言っても通させてはくれないだろう。
多分くれない。戦って覚えるのならかなり面倒だな。)
『先に進みたいのだろう。』
「あれぇ?読まれちゃいました?」
『表情に出ているぞ。まあ、誰でも大体はそう思うだろうがな。だが通りたければ我を倒すのだな!』
守護像は身体をかがめて急接近してきた。
気づくと目の前には剣が俺に振りかかろうとしていた。
キィィィン
反射的に剣ではじき返す。
危険を感じて装甲強化、結界を発動して防御を固めて空間探知で感覚を上げた。
少々魔力消費が多いがないよりはマシだ。
俺はギリギリ追いつく速さで剣をぶつけてなんとか耐え凌ぐ。
かなり神経を使う。防ぐので精一杯だとしか言えない。更に、押されているため少しずつ後ろに下がっている。剣と剣がぶつかり合い火花が飛ぶ。
『どうした?防ぐだけでは勝てないぞ?』
狙っていたことが来た・・・!
下から刃が飛んできた。俺はジャンプして大剣の両端を持って下に押さえつけた。敵の剣によって軽く打ち上げられることに成功した。
「蒸鬼、聖炎纏い、火属性攻撃強化。」
周囲に澄んだ煙が溢れた。蒸鬼によって自身の攻撃力上昇と魔法耐性上昇。そしてある特定の“鬼”の付く
聖炎纏いで自然回復力上昇と炎系攻撃力上昇、敵への接触・物理攻撃で火傷を負わせる。
俺は合成効率化2で鬼神斬を中心にして炎斬の火属性を混ぜて剣に纏わせた。
剣を大きく隙ができない速さで斬りかかる。
守護像は剣で受け止める。強い衝撃と剣同士がこすれあいが起こる。
守護像は押し負け後ろによろける。その隙を俺は逃さず叩き込む。
『うっ。』
「はあっ!」
炎斬を連続で打ち込む。そして風車で加速して守護像の片腕を切り落とした。
守護像は後ろに大きく下がり暗い闇に消えた。
影隠れか。
周囲を見渡し空間探知も使うが反応がない。かなりの隠ぺい力だ。
次の瞬間、後ろに気配を感じて振り向くと守護像が頭をあらわにした。
後ろを振り向き即座に斬りかかろうとしたがその判断は誤りだった。
「っ?!」
後ろから霊剣が現れて俺の身体を貫いた。食いしばる歯の隙間から血が噴き出る。
『ほう。急所部分の守りを固め、加えて瞬発力と判断力で逸らしたか。』
守護像は剣を抜く。
影隠れと空間接続テレポートの同時発動。急所は外させたがかなりの致命傷。貫かれた部分から血が流れてとても熱い…
そして妙に視界が歪んだ。ただの気力落ちでない。
「混乱と…麻痺か…」
『ああ。人にしては少々厄介と感じたのでな。仕掛けさせてもらった。』
身体全体が重く感じる。気持ちが悪い。そんなことを頭の中で考えていた。
それでも剣を振るうことを止める気は毛頭ない。
『霊刀。』
宙に浮かぶ亡霊騎士数体が俺に斬りかかり、同時に数本の刃が飛んでくる。
聖炎纏いと初級回復、回復ポーションと状態回復薬でなんとか気を保つ。
「鬼悲鳴:炎歌。」
出力を上げて亡霊騎士の半分を倒した。残りは剣技で倒す。
振り下ろしてきた剣は一度弾いてから体を斬る。挟み撃ちで刺してきたのは上に跳び、身体を横に回して斬る。一方からのゴリ押しは一度抑えてから押し返し、崩れたところを炎斬で斬る。
飛んできた刃は何本か捌いたが何本か身体を掠り、一本肩に刺さる。
俺は空いている片手で触れて聖炎纏いの効果で浄化した。
回復が追いついていない...
視線を守護像に向けると守護像は剣を上に向けて同時に守護像の後ろに太刀を連動して上に向ける亡霊武者が居た。
『亡霊王の大太刀。』
守護像が剣を振り下ろすと亡霊武者も長い太刀を振り下ろした。
剣先は俺の頭の上まで届いた。俺は剣を斜めに突き刺し、剣自体に結界を張ってなんとか流したが完璧に流しきれず切り裂かれた。
強い衝撃に耐えられなかった床は倒壊し、そこの見えない崖に落ちる。
くそっ、身体を上手く動かねぇ...
なんとか攻撃を急所に当てさせないためにも命中率を下げさせるために蒸鬼の量を増やす。
身体の八周りくらい覆えた。
『目くらましのつもりか?無駄だ。』
守護像は霧払いを使って蒸鬼を削いだ。瞬時の空間の変化で横に身体を動かした。
今は少しの攻撃でも俺には痛い。
『甘いな...』
守護像は俺の頭を掴んで自身よりも下に俺を向け急速落下する。
ズゴォォォォォン
俺の身体は強く叩きつけられた。体中骨折したのではないかというくらい痛い。
意識が遠のく。
『驚いたぞ。これだけやっても死なないとはな。だが、それも今日で御終い。剣士として敬意を表して葬ろう。』
霊剣を大きく振り上げて剣を振り下ろす。
『さらばだ。』
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