第四十二話 まだ誰も踏み入れぬ領域へ
二十階から二十六階 レベルが二階に一階ごとにあがっている。トラップも天候変異や狭い壁や変形する床、ポイズントラップなど異世界定番の罠が続々登場。
Lv平均が一つ降りるごとに2上がっている。
「ビビッ。」
浅池地帯で水と泡を表すような模様の蜂 バブルビーの群れに遭遇した。蜂ということもあり尻に毒針も持つが、水属性を得意とするので炎が効きずらい魔物。
「オラオラァ!」
智一は雷化拳と
毒針や氷結化する針を突き出して飛んできた。が、智一が腕に雷を、脚に氷を纏わせてはたき、蹴り、殴って次々と落とす。
(キリがないな。)
後ろから水弾や水刃を連射してきた。
智一は反射で雷化した両手を叩いた。その大きな暴発で一時的に電磁シールドが生成された。
水弾と水刃は蒸発した。
「ほう。こりゃいいぜ。」
『能力スキル:サンダーフィストを取得しました。』
能力スキルは願望や創造力ときっかけで取得できる。きっと雷化した手で叩いたら手の周囲に球体型の電撃が発生できれば対処できると創造したのだろう。
「ビビッ!?」
「次はこっちからいくぜ!」
智一は飛んでサンダーフィストを使い、バブルビーの群れを感電死させた。
群れは去っていく。
広く宮殿にあるような崩れた柱が立ち、川が流れ苔で発光している見晴らしのいい場所の層に来た。
普通に進めるが宝箱が複数置かれている。
数羽のアシッドバットが現れて超音波で攻撃してきたが俺らはレベルが高く魔法耐性が高かったので効くことはなかった。が、複数体の
「私達に任せてください。」
「ワウッ!」
「グガウ!」
ミナ・ユンタ・ルークが前に出た。
アシッドバットがポイズンショットで攻撃して
「
ポイズンショットは液体であるため水の盾は有効的で上手く通らない。
「石弾、
すぐに水の
ミナは
俺も似たようなことをしたことあるがここまでのことはできない。だからこそミナから学ばなければならないこともある。
他の穴からも湧いてきた。
いち早く気がついたユンタが暗黒咆哮で敵全体を怯ませてデバブにした。
ルークがシャドウダイブで敵の影に潜み、後ろに回ってドラゴンブレスで一掃した。
この短期間でかなり絆が強くなったな。コンビネーションもよくできている。
「これで最後です。魔道具 油火。」
瓶が壊れて中の液体が飛び散り魔物に火が飛び移る。
魔物を討伐した。残った宝箱は普通のものだったが階層からして毒、睡眠(低)を無効化できる腕輪など既に持っている物でカバーできる物しか残っていなかった。
俺らは進み、目標地点の二十六階から二十七階に続く階段に来た。
「皆さんどうしてこの先に行こうとしないんでしょうか。」
ミナが空間把握を直線的に使用して調べてくれた。
「なるほど。どうやら次の階層通常のより少し広めで暗闇地帯らしいですね。」
二十七階層が暗闇地帯で加えてここまででレベルのそこそこ高い魔物と戦って疲労が溜まり魔道具もほとんど消費してなくなってしまう。だからこれ以上の探索は控えたのか。
「なら明るくできる魔道具を持つ人や魔法を持つ人を連れて行けばなんとかなったんじゃないか?」
「ここが100階まであることは把握しているんだろ?。なら多分人件費や回復薬を優先的に多く入れるから
まず懐中電灯やランタンは入れないだろう。魔法も遠くの見えない空間で長続きしないと思って先に進むのを止めた。ただでさえ魔物も平均的に強いのに安定して戦える自身もなくリスクも考えられたからここで行き止まったってことだろう。
「でも、私達なら行けるよね。」
「ああ。」
俺らなら行ける。そんな気がする。
階段を降りるとそこは真っ暗な場所だった。外からの光も一切入ってこない層。すぐ目の前に壁があった。
「どうやら迷路っぽいね。」
異世界定番の迷宮迷路の暗闇空間か。骨が折れそうだ。
「ここは私が。魔道具:サン・ポット。」
周囲が明るくなった。この道具は周りを明るくさせるだけでなく、ゴースト系の魔物を弱体化させる効果をもつ優れた物だ。
ミナは本当に便利な道具を持っている。ここまで持っているのはミナくらいしかいないのではないだろうか。
「それじゃあ進もうか。」
まだ誰も進んだことのないと言われている層。この暗殺者らが初の遺跡攻略者となるのだろうか。
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