第三十五話 女子会

全員の準備が整ったので出発しようと思ったのだが




「ごめん、今日ミナちゃんとエルと天音で女子会する予定なんだよね。」




ほぼ毎日戦うのも精神的に疲れる。それにこの際エルと巫女の間にある謎の壁がなくなるかもしれないいい機会だろう。




「わかった。いってらっしゃい。」


「ユンタ君も来る?」


「ワウン。」




ユンタは可愛さで女子会に紛れようとは思わないらしい。ちゃんと理解できていてえらいぞぉ。




(紳士犬。)




ちなみにルークは遠慮なくついていこうとしたが、先輩のユンタのお叱りをくらってしょぼんとしながらこちらのチームに来る。




(マセドラ。)




…さっきから智一がブレないのはなぜだろう。

深く考えるのはよそう。


「そういえばさ。近くにアニメイトとかあるらしいぜ。行ってみない?」




俺もアニメ好きなので断る理由が見当たらない。

ルークとユンタは後でティムパークで生き生きとさせてあげよう。




「私たちも行きますか。」


「うん。((はい。))」




遊園地に行った。




「どこ乗る?」


「わ、私あのコーヒーカップに乗ってみたいです。」


「私もちょっと…あ、でも巫女様の乗りたい物にご一緒したいです。」


(可愛えなぁ。)


(乗りたいなら遠慮せんでええのに。ま、天音の可愛えとこ見れたから許そう!)


「私も乗りたいのでご一緒よろしいですか?」


「私も乗りたい。久...」




ザザ


エルは頭を抱える。




『私…淳…と…たいなぁ。』


(何今の。記憶?)


「...ル。エル。大丈夫ですか。」


「ああ、うん。大丈夫だよ。」




コーヒーカップに乗る四人。




「楽しいです。」


「正直でよろしい。」


「久々ですね。最近までは仕事と術式の開発と巫女様の面倒見で一切来れていませんでしたし。」


「巫女も大変ね。」


「なにを~。そんな君らにはお仕置きだぁ!」




巫女はハンドルをめいいっぱい回し、一つだけ高速回転して目立っていた。




「うわああああ!!」


「巫女様ぁ!!」


「ううっ。」


「あははははは。」




コーヒーカップを降りる四人。




「目がクラクラですぅ。」


「自分で回転していないから余計に目が回るわ。」


「うっ。おえええええええ。」




巫女は近くのトイレに駆け込んで、した。




「「あんたが吐くなあぁ!」」




ウォータージェットコースター




「うわい!」


「これひっくり返ったりしませんよね?」


「運営側にきいてぇぇぇ!!」




ザパーン


お化け屋敷




「こんなの空間探知で楽勝よ。」


「それ、ズルくないですか?」


「でも何も引っかからないね。」


「ビ、ビビってるんですか?巫女様はしょうがないですねぇ。」


「そんなこと…」




目の前に手足が長く、浴衣姿の女が居た。女は振り向き笑う。顔は白化粧で歯が薄青く口元が血まみれで目から黒い液を流して首が180度回る。




「ふ、ふ、ふぁああ!!」




女は追いかけてくる。




「「「「ああああああああああ!!!」」」」


「なんで反応しないのよ!!」


「対策済み。」




右の角を曲がるとおっさん顔の人面ネズミ数匹が口を開けて追いかけてくる。




「「「「ああああああああああ!!!」」」」




期待を裏切らないお化け屋敷であった。


その後もいろいろなアトラクションを乗り回した。




「休憩...」


「「「うん。」」」




ぐったりしていた女性ら。さすがに疲れますわな。




「あ、限定タワーパンケーキだって。」


「行ってみようぜ。」




瞬時に復活した女性ら。(アトラクションの)闘い後のスイーツは格別らしい。




「「「「美味しい!」」」」


「こんな時こそ美味しいスイーツよね。」


「天音のも頂戴。」


「あっそれ楽しみにしてたやつ!」


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