第三十話 幻影の守護者

影から黒い液体が飛び出して人型の腕の長い全身黒色の生物が現れた。




名前:ファントム Lv150 性別:不明 種族:魔人種


称号:幻影の守護者 幻影の主 人種殺戮 罠王


能力スキル:闇魔法 身体強化(強)氷魔法  迅雷走足 自己再生 同族召喚 麻痺は傷跡 疾風脚


神速いだてん結界魔法


仲間:影の配下 A B C…


攻撃3450(+2500)防御2648 速さ40 魔力30000 魔法耐性59 知力213


弱点:物理 光魔法 炎魔法 




速さは能力スキルでカバーし、攻撃と防御が高い。とすると俺の結界自体を突き破って彼女に傷をつけようとするだろう。ならば抱えながら戦うしたない。

かなり不利な状況だな。


片手で剣を構えた。




「くっ。」


「智一君大丈夫?」


「なんとかな。」




智一とエルは夢見亀ドリームタートルと激戦していた。




(こいつの戦闘力、明らかにLv112の強さじゃない。偽造スキル持ち?)




夢見亀ドリームタートルは魔法で地面から奇妙な植物を出して土魔法:フラワーキャノンを発動した。


恵みの光線が智一を襲う。




ウォーターシールド。」




ミナの魔法でなんとか耐えられた。

夢見亀ドリームタートルの攻撃は止まない。




鎖十字ジャッジメント獄炎フレア 束。」



燃える十字架四本が夢見亀ドリームタートルの手足に刺さり十字架から伸びる鎖が固定する。




「ナイスエル。」


「このままたたみかけます!」




(生きててね。淳也君。)






ファントムの長いリーチの拳を避ける。しかしそれは罠でファントムのパワーボムで叩き付けられた。


俺は瞬時に少女を体の内側で抱え、左腕と脚に力を集中させて耐える。




「ぐっ…」




少女には常に回復魔法をかけて結界魔法で痛みを伴わないようにしている。が俺もかなりしんどい。


ファントムは押しつぶそうとする。


配下の影の騎士が俺に歯を向ける。そしてきりかかろうとする。




「まずい!」




俺はファントムの攻撃を防いでいる手のひらをファントムの腕に向け、空間魔法:空間曲スペースベンダげでファントムの腕を削った。


後ろにジャンプしたが、近づいた刃物を足でさばいたために右足に刺傷と切り傷がついて体のバランスがとりづらくなった。


回復魔法を俺にも使おうと思ったが少女を生かす為にも少女のみに集中させた。




「ふぅ、...はっ!」




大剣を地面に突き立て 鬼悲鳴を周囲に使った。


影の配下はLvがあまり高くないため大半怯んだ。ファントムも腕の再生が少し遅くなった。

やっぱり場所は場所か。




霧は異常気象という形であるため異空間でも晴れやしない。

それでも相手の妨害にはなったはずだ。どちらにせよ霧の中で追いつかれる。


ならばここで殺すまで。そう決意して大剣に鬼神斬高火力のために魔力を集中させた。


マイナス粒子も使おうとしたのだが、少女の魔力を奪ってしまう可能性があるので自身の魔力と能力スキルのみで火力をあげる。


ファントムが神速いだてん 疾風脚 迅雷走足で加速度を一気に底上げし、結界魔法で蹴り台を作り闇魔法:地獄突きを使用して飛んできた。その速さマッハ4.5




「斬り殺す!!」




剣と拳が強くぶつかり合いお互いに衝撃で飛ばされた。


後ろの木6本壊してなんとか済んだ。

配下達が跳びかかってきた。




「くそが...」




しかし何者かの結界魔法で攻撃を防いだ。その者は少女だった。




「お兄ちゃん...」


「!?」




そして配下の後ろに別の影が見えた。




「お嬢に、触るなぁ!!」




配下の首は切断され肉体が崩壊した。

俺と少女を守ってくれたのは依頼開始前森林前にいた騎士団長クリアだった。




「あんたか...少女の方は結界魔法と回復魔法で安静にさせてある。」


「感謝する。ディア。」


「はっ。」




従者 犬獣人女性のディアという人に受け渡した。




「あなたも早く。」


「俺は戦う。」


「そのような体で!」


「あんたらは少女を全力で守ってくれ。」


「…わかりました。ならばせめて私とトムも参戦させていただきます。」


「大丈夫なのか?」


「僕らのチームはそう簡単に崩れはしません。ですので私たちもどうか参戦をお願いします。」


「わかった。感謝する。」


「感謝するのはこちらの方ですよ。」




俺はクリアから魔力回復薬と回復薬をもらって肉体を安定させる。


暗殺者の俺、騎士団長デュラハンのクリア、エルフのトムと共にファントム討伐を開始した。

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