#2(3)
俺はショッキングなそれからなんとか立ち直る。
何度見てもパーマたらこ唇オバタリアンがそこにいる。
え、どういうこと?
これがゲーム開発陣が考える美少女ってこと?
脳みそ腐ってんのか?おおん?
はぁ……まあ、いいや。いや、よくないが。
とりあえずゲームを進めよう。
このオバタリアンが強キャラだったりするのかね。
名前:鈴木花子
年齢:22
武器:素手
特技:お喋り
雑魚キャラじゃねえか。
武器、素手て……さすがにおばちゃんの張り手で妖魔なんて人外生物を倒せるほど甘くないだろう。
てか、年が22!?意外と若いな!?
で、彼女を登用するかって?しないに決まっている。
まだ慌てる時間じゃあない。
だって残り9人もいるしな!
名前:山田友子
年齢:41
武器:素手
特技:お喋り
名前:佐藤道子
年齢:19
武器:素手
特技:お喋り
次々現れ出てくるパーマたらこ唇オバタリアン。
自分の目が死んでいっているのが自分で分かる。
新九郎くん、ごめんね。
仲間の武将は必須だと思うからこのままだとオバタリアンハーレムを築いちゃうかも。
そんな諦念を抱きながら最後の10人目の登用希望者を見る。
今度こそ俺の呼吸が止まった。
黒いつやのある長い髪、前髪は姫カット。
眉は流麗な円弧を描いており、その下の目はぱっちり大きい。
和服の上からでも分かる華奢な肩。
まごう事なき美少女がこちらを見ている。
名前:花咲早希
年齢:15
武器:槍
特技:刺突
うぉおおおお、かわいぃいいいいい!!!
俺のテンションは一気に爆上がりだ。
なんだよー、開発陣分かってんじゃん。さっきは脳みそ腐ってんのかとか言ってスマンかった。
オバタリアンはネタキャラだたんだね。
にしても、かわいいな。三つ指ついてお出迎えしてくれそうな大和撫子で、性癖ドストライクだわ。
ただ着ている和服がぼろっちい。
顔色も悪い?
あー、極貧の村の村娘であれば当然か。
こんな美少女を飢餓状態にさせるなんて新九郎くんのお爺ちゃん、許すまじ。
おじさんが養ってあげるからね……。
というわけで早希ちゃんはもちろん採用。
>>こんなブスなわたしでいいんですかっ!?!?
ブス?ハハ、ナイスジョーク。
意外とお茶目な早希ちゃんも加わったことだし、最後は「内政」だな。
「内政」は「農業」「商業」「建築」「訓練」の4種類。
このいずれかに所属武将を配置するようだ。
本当は少しでも村の食糧事情を改善するためにも「農業」に配置したいのは山々だが、忘れてならないのはここがダンジョンであること。そしてこの村、犬山荘は「妖魔によって滅ぶ運命」にあること。
ならば戦力増強が喫緊の課題である。
「内政」
*農業:
*商業:
*建築:
*訓練:犬山新九郎、花咲早希
これで評定のターンは終了。
ゲーム内時間を進めることにする。
――#2――終――
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