第六章:殺すという事-28

 


 五人と別れて数分。


 なんとか砦内に散乱する二十三人分のエルフの死体を回収し終え、広いロビーに一箇所に集める事が出来た。


 回収作業自体はポケットディメンションを利用したり《重力魔法》で軽くして運んだので苦労は無かったが、こうして一箇所に死体が重なっている様子は流石に絵面が良くないな。


 思わず苦笑いが漏れた私の目の前にあるのは死体の山。


 首が折られた死体。首と胴体が離れている死体。ガスにより窒息した死体。胸に穴が空いた死体。凍結された死体……。


 そんな死体達が山と積まれた光景は、人が人なら失神するような凄惨なものだ。


 私が何故わざわざ死体に対してこんな不道徳な事をしているのかといえば、単純にこれからの作業を効率的にする為である。


 《結晶習得》を使い今からこの死体を肉片一つ残らずスキルに還元するわけだが、余り綺麗に並べてしまうと範囲が広くなり過ぎてしまい無駄に魔力を消費してしまう。


 この後の戦闘に支障は無いだろうが、無駄を避けられるなら避ける。多少の不道徳、棚に上げよう。


「それにしても……」


 隣に積まれたもう一つの小さな山に目を向ける。


 それはこのエルフ達から回収しておいた鎧や武器、更に有用そうな小物類だ。


 衣服や靴などはどうでもいいが、金属類は少々勿体無いからな。後で《収縮結晶化》でまとめて一つにしてしまい、何が出来るか実験していくつもりだ。


 それと大体の物は言ったように一般的な金属が使われた鎧や武器だが、一部は中々に目を見張る物もある。


 特にヘリアーテと最初に対峙していた奴の鎧と、ロセッティの魔法の盾にされてしまっていた奴の剣。


 この二つは他の誰の物よりも質や出来が良く、結晶化してしまうのも勿体無いと感じた。


 《究明の導き》によれば、鎧の方は「クローズ合金」という微弱な電流が常に帯電している合金が使われており、それを鎧に利用する事で僅かながら筋力の補助を可能としている。


 故にあの怪力であるヘリアーテを、精神が不安定だったとはいえ僅かながら押す事が出来たのだろうな。


 剣の方は「軽重鉱」という鉱石が使用されており、混ぜ込んだ金属の重量を軽くする事が出来、剣や鎧の重量負担を殆ど無くせる。


 剣というのはある程度の重みがあった方が相手に深い傷を負わせられ、軽くしてしまうと寧ろ弱味になってしまうのだが、細剣などの突く事や貫く事、薄く切り裂く事に特化した物であるならば長所に成り得る。


 どちらも中々目に掛かれない金属や鉱石であり、普通一般的な兵士が持つような物ではないのだが……。


 ……まあ、いい。もう持ち主は死んだのだ。せめて有効活用してやらねばな。


 本来なら功労者であるヘリアーテやロセッティに渡すものなのかもしれんが、二つ共彼女達の戦い方には合わない。


 それにこの二つ、私がこれから相手する強者エルフ戦にて試す予定の武器の強化するのに丁度良い。


 完成したばかりでノーマンには非常に申し訳ないが、後々頼んでみるとしよう。


 小物の方は主に応接間に居た身分が高そうなエルフ達から物色した。


 無駄に色々と持っていたのでまだ全て確認はしていないが、一つにちょっと面白い物があった。


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 アイテム名:輝石戻し

 種別:エクストラアイテム

 分類:溶媒

 スキル:無し

 希少価値:★★★★☆

 概要:希少な微生物「インクルロイド」が精製する成分が抽出された特殊な薬液。インクルロイドの成分により宝石や輝石等の傷やヒビを修復する事が出来る。

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 回収した中にいくつか宝石類があり、恐らくそれに傷が付いてしまった時用に所持していたのだろう。


 普通ならこんな物はなんの役にも立たないが、私は一つ、どうしても直してみたい物がある。


 それは十年前。私が《解析鑑定》のスクロールを買いにメルラのスクロール屋に行った際に誕生日プレゼントとして貰った破損した指輪。


「足跡の指輪」という名のこの指輪は、中央にあるブラックオニキスに似た宝石が一つ嵌め込まれているのだが、それに大きな亀裂が走ってしまっているのだ。


 そのせいで破損アイテムとなってしまい、本来宿る能力を発揮出来ないでいる。


 実は鍛治職人であるノーマンや、細工事に詳しい母上にも聞いてみた事はあったのだが、二人共に「宝石までは直せない」と謝られてしまった。


 それ以来どうしたものかと頭を悩ませていたのだが、いやはや、何があるか分からないものだ。


 しかしこの輝石戻し、少々使い方にコツが要るようで、今この場での修復は避けた方が良い。量も少なく無駄使いしてしまうわけにもいかんしな。


 このお楽しみは後に取っておくとして、だ。


 私は再び死体の山に向き合う。いつまでもこうして山のままにしてしまうのも気が引ける。さっさとスキルに還元してしまおう。


 そうして両手を死体達に掲げ、スキル《結晶習得》を発動。


 山を中心に結晶化の魔法陣が展開され、四方に四つの正八面体の結晶が浮かぶ。


 その四つの結晶が中央に向かってゆっくり浮遊して行き、山に接触すると同時に強い光が発生。光が収まると山は一つの巨大な結晶に包み込む形で出現する。


 そして結晶は死体を内包したまま収縮を始めた。しかし途中で結晶にヒビが走り始めてしまい、収縮も止まってしまう。


「ふむ。やはりヒビが……。いい加減どうにかならんものかな、コレ……。まあ、文句を言っていても詮ない事。《強欲》、発動」


 《強欲》を発動し、《結晶習得》を強行。ヒビは出来た側から修復され、またヒビが入りそれを修復、という行為を繰り返し無理矢理結晶化を進めて行く。


 そうして数分が経過した頃。


 結晶の中が血で真っ赤に染まった瞬間、再び結晶は強く発光を始め、スキル化が本格始動する。


「ふう……。死体の分だけ魔力を持って行かれてしまったが、なんとか済んだな。後はスキルを回収すれば……」


 光が収まり、結晶が現れる。だが……


「……は?」


 思わずそんな声が漏れてしまう。


 それも仕方がないだろう。なんせ、現れたのはたった一つの結晶のみ、だったのだから……。


「……」


 完成された結晶が、私の元へゆっくり漂って来る。


「……まさかアレだけの死体からスキル一つ、とは……」


 いや、その可能性は全く無かったわけではない。《結晶習得》はあくまでも一つから三つまでのスキルを習得出来るだけで媒介の死体がいくら多かろうが関係無い。


 数を増やすだけならば死体一つ一つに《結晶習得》をすれば済む話しだが、それだと馬鹿にならない量の魔力を使わなきゃならんし、死体一つずつだと高確率で既出のスキルが生まれてしまう。


 故に二十三人分を一纏めにして何か特殊なスキルを得られるのではないかと思っての行動だったのだが、幾らなんでもスキル一つは……。


 ……はあ。落胆していてもどうしようもない。やり直しなど出来ないのだ、取り敢えず得られた一つのスキルを確認しよう。


 気を取り直し、私の元へ辿り着いたスキルの結晶に手を伸ばし、自身の胸中へと導く。


 そして脳内に天声からのアナウンスが鳴り響いた。


『確認しました。補助系エクストラスキル《魂誓約》を獲得しました』


 ……なんだ? エクストラ、スキルだと? 《結晶習得》でエクストラスキルなど初めての経験だ。出来るのか、このスキルでエクストラスキルが……。ふふ、ふふふふ……。


 それにしても《魂誓約》……か。調べなくてはな。


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 スキル名:《魂誓約》

 系統:補助系

 種別:エクストラスキル

 概要:魂の誓約を行えるようになるスキル。同種族、または知性ある他種族と魂との繋がりを築く事が可能となり、互いの経験や記憶、スキルの一部を共有する事が出来る。経験、記憶はそれ等の所持者の許可がある範囲を共有可能。スキルは誓約を結んでいる間、対象スキルの習得難度に応じて習得する事が出来る。ただし魂の誓約を結んだ者同士は魂での繋がりが存在している為、寿命以外での死亡又は魂の殺傷によって結んだ者にも相応のダメージが伴う。

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 ……成る程。成る程成る程。


 ようはアレか。魂の契約の同族版。


 契約と誓約。スキルでないのとスキルなのとでかなりややこしいが、契約が主従関係、誓約が共同関係、という具合で認識しておこう。何故に契約の方はスキル化していないのかはしらんが……。


 しかし、魂の誓約、か……。


「相変わらず凄いねー結晶化。見てて飽きないよ。ま、材料死体だけどさっ」


 声に気が付き振り返れば、そこにはグラッドを含めた五人が立っており、皆が私を背後から見守っていた事が察せられる。


「黙って見ていたのか」


「じゃ、邪魔しちゃ悪いかなって……」


「それに暇してたのよ、流石にね」


「待ちながら話してるだけだとどうしてもな。だから様子見だ」


「はい。それでクラウンさん、何のスキル手に入れたんですか?」


 ロリーナの言葉に皆の視線が一斉に私に集まる。習得していた時から見ていたのなら死体の山が一つのスキルになった所を見た筈。


 あの死体が一つのスキルに……。そりゃあ気になりもするか。


「《魂誓約》、というスキルだ」


「な、なんか凄そうなスキルね。どんな権能なの?」


「ああ。これはな──」


 それから皆に《魂誓約》の権能を分かり易いように伝えた。


 聞いた後の皆はそれぞれに適当な反応をしていたが、その中でグラッドだけが何やら深く考え込み、いつもの調子が鳴りを潜めてし待っていた。


「どうしたグラッド?」


「……あのさ」


 似合わない真剣な声音でそう呟くと、グラッドは私の前にまで歩み寄り、私に右手を差し出してくる。


「……なんだ」


「分かるでしょ? ボク、ボスとその魂の誓約を結びたい」


 彼の言葉に皆が驚き動揺が走る。それもそうだろう。先程その権能を聞いたばかりなのだ、伴う代償も、しっかり理解している。


「あ、アンタ……」


「言っとくけどちゃーんと理解してるよ? 理解した上で、ボクは彼と誓約を結びたい」


「で、でもそれって、文字通りの運命共同体になるって意味だよ? つまりは……」


「うん。クラウンさんがもし死んだりしたら、多分ボクも死んじゃう。でもさっき話したでしょ? ボクはもう決めてるんだよ。クラウンさんに、一生着いて行く、ってさ」


 そう語る彼のサングラス越しの眼は真剣で、言葉にも強い意志を感じる。冗談や狂言を言っているわけではないのだろう事が、ありありと伝わって来た。


「それにさ? スキル共有って事はボク強くなれるんでしょ? 今後クラウンさんの役に立つ為にも、ボクは今以上に強くならなきゃね」


「グラッド、お前……」


 思わず出てしまったディズレーのその呟きにグラッドが振り返ると、彼は何かを誤魔化すように小さく笑ってからオーバーなリアクションで彼を嘲笑する。


「何? 心配してくれてんのディズレー? ちょっと気持ち悪いなー」


「は、はぁっ!? なんで俺がお前なんかをっ!?」


「はっはっはっ。良いって良いって心配すんなよー。クラウンさんは勿論、ボクだって死ぬつもりなんて今後一切無いからさー」


「……けっ。うるせぇ、勝手にしやがれ」


「うん。勝手にする」


 グラッドは再び私に向き直ると、改めて私の目を真剣に見詰めてくる。


「さあ。クラウンさん」


「ああ。君の意志、確かに受け取った」


 差し出された手に私の手を重ね、目を閉じて念じる。


 《魂誓約》発動。


 その瞬間、重ねた手から魔力が流れ出し、グラッドの手へと流れ込んで行く。それと同時にグラッドの手からも彼の魔力が流れ込み、私の中に馴染んでいく。


 馴染んだ魔力は私自身の魔力と混じり合い、一つの特殊な〝何か〟へと姿を変え、魂の中へと静かに収まっていった。


 シセラやムスカと結んだ魂の契約とまた違った感覚。まるで私の中に新しい魂が生まれたかのような不思議な、けれども頼もしく湧き立つような力が湧いてくる。


『確認しました。個体名ウィリアム・スタン改めグラッド・ユニコルネスとの魂の誓約を締結。互いの一部スキルの習得を開始します』


 ふっ。そうか。ならばついでに私の記憶も見せてやれ。私からのささやかなお返しだ。


『了解。個体名グラッド・ユニコルネスへの一部記憶の流出を開始。──完了しました』


 それとこれは私からの贈り物。グラッドの本物の忠義に対する、私からの餞別だ。


『了解。ユニークスキル《強欲》を発動。クラウン様から個体名グラッド・ユニコルネスに共有されている一部スキルの習得補助を開始。──成功しました。個体名グラッド・ユニコルネスは《ナイフ術・熟》《短剣術・熟》《敏捷補正・II》《敏捷補正・III》《暗殺強化》《寿命拡大》《隠匿》《隠蔽》《隠秘》《強奪》《月》を習得しました』


 ……よし。これで良いだろう。


 私は手を離し、《魂誓約》を解除する。


 すると直後、グラッドがその場でフラつき思わず膝から崩れそうになってしまう。


 咄嗟にそれを受け止めようと手を伸ばしたが、それを意識がハッキリしたグラッド自身に制止させられ、自力でなんとか持ち直す。


「……大丈夫か?」


「あ、ああうん……。い、色々とさ。見えたり、感じたり、さ。ちょっと混乱しただけ」


「そうか」


「うん。あはは……まさかこれだけ抱えてるなんてね……。重たいとか深いとか、簡単に言葉にしちゃいけない感じのやつ……。特にあの巨大な右手と口の」


「見たのか? アレを……」


「ちょっと挨拶しに来た、とか言われてさー。本当、とんでもない人に人生預けちゃったな、って実感したよねー」


「ふふふっ。改めて覚悟を固めるんだな。……これから長いぞ」


「お供しますとも、ボス」






「……で? 私達置いてけぼりなんだけど?」


 そんな少し不貞腐れたような声に視線を向けてみれば、何やら不満そうな様子のヘリアーテと所在無さげな三人が微妙な空気で立っていた。


「すまないな。ちょっとこっちの世界に浸っていた」


「はいはい……。取り敢えずは上手くいったのよね?」


「うん、問題ないよ。ちゃーんと誓約は結ばれた。晴れてボクとボスは生涯の部下と上司だっ!!」


「そう。……で? それ、私達もやるわけ?」


 ヘリアーテがそう口にすると、残り三人が固唾を飲んで私から出る言葉を待つ。


 きっとグラッドの様に誓約を結ぶよう要求するものと考えているのだろうが……。


「いや。やらなくていい」


「……え?」


 予想していた言葉と違ったのか、素っ頓狂な声が漏れ出る。


「正確には〝まだ〟だな。私は別に誓約を強制するつもりはない」


「そ、そうなんですか?」


「おう。一応俺達もアンタに恩義は感じているんだけどな……」


「この誓約は恩義だけで決めて良いものじゃあない。グラッドのように私に心の底から共に歩みたいと思ってくれる……。そんな覚悟と信念が必要だ」


「う、うん……」


「グラッドの抱えている問題は解決済みだ。だが私はまだ君達の問題を解決出来ていない。私はまだ君達に、言葉以外を示せてはいない」


「クラウンさん……」


「約束したな? 私は必ず君達の問題を解決すると。だから誓約は、その約束が果たされた時に改めて考えて欲しい。私に本当の意味で着いて来れるか……その覚悟と信念を賭けるに足る人間か、考えて欲しい」


「……馬鹿ね。アンタなら私達上手く丸め込めたでしょうに……」


「魂を預け合うようなものだぞ? 相応の関係でなければ必ず破綻する。これはお互いの為だ」


「そう。分かったわ。理解した」


「俺も。納得したぜ」


「わたしも、はい……」


「……」


「ロリーナ?」


 一人俯くロリーナに歩み寄ると、彼女は何やら不安そうな面持ちをしており、何か間違えれば泣き出してしまいそうな不安定さが見える。


「……私は、貴方の側に居たいです」


「それは、嬉しい言葉だな」


「ですがクラウンさんは私と誓約は結ばないと……」


「……ロリーナ」


 私は彼女の手を取り優しく握る。


「今から少し、面映おもはい事を口にする。だから聞き返したりしないでくれよ?」


「え……?」


「……ロリーナ。私が君と魂の誓約を交わす時。それは……」


「……」


「……それは、私から君に〝ある事〟をお願いする時だ」


「お願い、ですか?」


「ああ。……人生一度きりの、お願いだ。その時になったら必ず私から君にお願いする。だから、もう暫く待ってはくれないか?」


「……それは、今ではダメなのですか?」


「色々と整えたいんだ。……将来が安定するように、しっかりとな。だから今は待ってくれ」


「……分かりました」


「ありがとう。いずれ必ず、君に伝える」


「はい」






「……二回目なんだけどぉっ!? そっちで世界作らないでくれるぅ!?」


 ヘリアーテの声に我に帰った私は振り返って再び不貞腐れている彼女に苦笑いで応える。


「あ、ああすまん……。つい、な」


「ホンットにもう……。まあいいわ」


 そう言うとヘリアーテは砦内にある待機所に向けて歩き出す。


「疲れたからちょっと仮眠取る。強いエルフとやり合うのが終わったら教えて」


「へ、ヘリアーテちゃん待ってっ!」


 ロビーから出て行くヘリアーテにロセッティが後を付いて行き、そんな二人に付いて行くか迷っていたディズレーに、背後からグラッドが肩を叩いた。


「な、なんだよ」


「ボク達ももう行こう。これからボスは強い奴の相手だからね。ボク達が居たんじゃ邪魔になる」


「あ、ああ……そうだな。じゃあクラウンさん、俺達も戻ります」


「頑張ってねーボス。誓約した直後に共倒れとか嫌だからねー」


 そうおちゃらけながらディズレーを伴いグラッドが同じように待機所へ向かって歩き出した。


「……クラウンさん、私は……」


「すまない、君も彼等と待っていてくれ。どういう戦闘になるか分からないからな。巻き込みたくない」


「分かり、ました……」


「ああ。必ず戻る」


 少し名残惜しそうなロリーナを見送り、私は再びロビーで一人になる。


 天声の警戒網の端には、既に二つの反応が確認出来る。


 恐らくは頼んでいた強者エルフとそれを誘導している我が国の潜入工作員だろう。この移動速度だと後一時間程で砦に到着する。


「さて……。食糧庫でも覗いて何か物色するか。酒か何かあれば嬉しいんだがな……」


 そんな事を呟きながら、私は一人食糧庫へと足を伸ばした。

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