幕間:暴食の悪夢・最後の晩餐

 ああ……味が……味が……しない……。


 っても、べても、んでも、しょくしても……味が……しない……。


 皮膚を突き破る感触が、肉に刺さる快感が、血が滲む薫香が、骨を砕く快音が、内臓から溢れる旨味が……欲しい。


 欲しい、満たされたい。


 欲しい、満たされたい。


 欲しい、満たされたい。


 味を……旨味を……美味を……僕に……。


 あの時の……あの腕みたいに、美味しい肉を……早く……早く……早く……。


 ……吐き気がする。


 誰か……、僕は……、誰か……、


 もう……、もう……、もう……。


 ……?


 良い……匂いが……美味そうな……匂いが……。


 嗚呼……嗚呼っ!!


 君は……腕の……君はっ!!


 頂戴っ!! 肉、頂戴っ!! 美味しい、頂戴っ!!


 欲しいっ!! 欲しいっ!! 欲しいッ!!


 じゃなきゃッ!! じゃなきゃッ!! じゃなきゃッ!!


 僕を殺してッ!!


 あ゙あ゙あ゙ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッッ!!

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