第15話「最終決戦(前編)」

 ぴぴぴと大きくスマホのアラームが鳴り響いた、今日はやっと最終決戦だ、佳奈子は作戦通りに一弘をデートに誘った。


「あのさ、今日公園行かない?」


「いいよ!なにするの?」


「暇だからなんでもいいから遊びたくてさ」


「分かった、一緒に行こうか」


(よし、作戦通り!)


 そして佳奈子は大樹にスマホで作戦開始の合図をした。


「おっ、ついに始まるのか…」


 2人には緊張が走っていた、しばらくして佳奈子と一弘は公園に着いた、その後ろで大樹が尾行する。


「上手くいってくれよ、頑張れ佳奈子さん!」


 そんな事を言ってる内に佳奈子が一弘を山の中に誘導した。


「あの山行かない?」


「…」


 一弘は山をぼーっと見つめた、封印された時の記憶がを思い出した。


「一弘くん、どうしたの?」


「いや、なんでもない」


 一弘は少しだけ嫌な予感を感じていた。


「でも何するの、そこ行って。」


「なんかこの山気になるなって思って、入ったことないからさ、何があるか気になるじゃん、そういえば一弘くんにはじめて会った場所でもあるしさ」


「あー、確かに、なら別に行ってもいいよ!」


 そうして山に入っていった。


「あのさ、言いたいことがあるんだ…」


「どうしたの?」


「カルデリアって知ってる?」


 その言葉を言った瞬間、一弘は驚いた顔をしていた。


「あなたは知っていると思うけど、その人私の前世なんだよね」


「…え?」


 いきなりの事で一弘は混乱した。


「分からないようだから説明してあげる、私はあなたの敵だった対魔王防衛特殊部隊カルデリアントの隊長のカルデリアの生まれ変わりだったの、ある日前世の記憶が蘇ったの、なぜ蘇ったのか不思議だったけどこの世界に魔王が復活してたからなのよ、つまり分かるでしょ…」


 佳奈子が一弘に向けて指をさしてこう言った


「魔王さん!」


「…なぜ俺が魔王って事知ってるんだ?」


「あなたの部屋の前でたまたま独り言が聞こえたのよ」


「そういう事か…誰にも邪魔されず復讐が果たせると思ったのに…」


「すまないが俺もいるぜ」


「…お前はまさか!?」


「お察しの通り、俺はお前を封印したドランダの生まれ変わり、龍山大樹だ」

 

 大樹がそう言った、そしてここから最終決戦が幕を開ける!!!

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