第11話 空き教室滅茶苦茶きたねぇ、、、誰だよ掃除放置した奴

題名は現在の主人公の心情?みたいなものです。

この先ずっとそんな感じかと。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇


トウリside


  不良達を並べ終わった後。タイミングよく風紀委員達がやってきた。そのためこの場を任せ、星銀を案内してくることを伝えた。


 ペコペコと申し訳なさそうに風紀委員に頭を下げている彼に声を掛けて学園長室へと向かう。風紀委員達は見覚えのない生徒(無駄に顔が良いから余計)が少し気になっていた様子だが委員長命令の為仕事に集中した。


 こっちだと数歩先で待つと彼は駆け足で俺の隣まで走ってきた。それを確認するなり学園長室へ続く道へ歩き始めた。


 俺が風紀委員長だということは、先程名前を名乗った際に言っている。そのため学園長室の方で言われるかもしれないが念のためこの学園で気をつけるべきことを話しておく。


 余り興味は無さそうだったが知っていたのと知らなかったとでは全く違う為言っておく。


 親衛隊という組織が在ること。そしてそれは対象を守る為に在ること。しかしそれは名ばかりの時があること。



「この学園は他と比べて特殊でな、同性愛が普通というところがある。そこはさして問題無いのだが、時に行き過ぎた行動をとる奴が居るんだ。顔立ちの良し悪し関係なく被害に遭う事もある。だから十二分に星銀も気をつけてほしい」


「なるほど、、、(なんかヤバい高校入ったかもしんないヤベー)」


「もしトラブルが起きたり、起きていたのを見かけたら、風紀を呼べばいい。学校にある掲示板に電話番号が書いてあるからもし忘れても見れば平気だ」


「分かった。ありがとう」



 他にも校内ではいかない方がいい場所やクラス分けの意味あいなどのこの学園の常識を話した。



「一通り話したと思うが、分からないことがあれば学園長か俺にでも聞いてほしい。時間があれば話そう」


「本当にありがとう。助かったよ此処まで送ってくれて、、、こんな離れてるとは思わなかったけど」


「まぁあそこは学園長室から一番遠い場所にある場所だったからな」


「まじか、、、」



 何であんなとこ居たんだっけ、、、と言葉を零す彼に、それは俺の台詞だと言いたくなったが飲み込んだ。本当はこの説明や案内をするのは生徒会の筈だったが、喧嘩の腕が強そうだったため風紀に欲しいな、、、とは少し素直に思った。



「ここだ」


「、、、でっか」



 学園長室の前へと到着し俺がノックをし扉を開けた。扉は食堂の扉と同じぐらいある。



「失礼します」


「、、、失礼します」



 中から返事が聞こえ、二人揃って学園長室へと入室した。

 中には学園長1人で秘書は留守のようだった。学園長に粗方説明したことを伝え、寮についてなどを説明してもらい、入学の最終手続きをして終わった。



「「失礼しました」」



 二人揃って退室し、職員室へと向かった。


 道すがら、ガヤガヤと遠くに賑やかな声が聞こえる為、生徒が帰る時間帯になったのだと分かる。帰ると言っても寮に、だが。



「職員室へ行った後は、先程の倒れ伏した生徒たちについて話して貰う」


「? ここで聞くのは駄目なんですか?」 


「ああ、万が一聞かれて不味い情報があれば何が起きるか分かったもんじゃないからな」


「なるほど、、、(誰かがやらかしたのか、、、)わかりました」



 それにしても、と考える。仕事がまた増えるだろうな。誰が原因だとか言えばキリがないが思わずにはいられない。前回の転校生達が来たときも大分荒れた。いや、現在も変わらず荒れているか、、、。


 職員室へ着くと丁度目的の教師が出てきた為、声を掛ける。転校生だということを伝えると目を丸くした。どうやら転校生が来ることはキチンと伝わっていなかった様だ。


 これは後で生徒会に話を聞かなければ、な。


 教師に星銀を預け。俺は待っている間、職員室に居る教師達に必要な書類を受け取ったり、その場でできるものを終わらせた。

 左手には数枚の書類が重なっている。


 廊下へと出て携帯に連絡が無いことを確認すると直ぐにポケットにしまい込んだ。窓際へ寄り一応通行の邪魔にならないようにと移動した。

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