第3話 ヤバい奴(ホントだよ?)
ちょっとイケメンパラダイスショックでびっくりしたが俺の意思など関係無いとばかりに生徒たちは続々と校舎へと入って行った。
今更だがイケメンパラダイスショックってなに?口に出すのも恥ずかしそうな響きだな、、、。
美少女(仮)だがあれは永遠の謎ということにしといてくれ。お願いします。
んー俺の知り合いとか居ないのかな?見たら思い出せるかもしれないし。
居なかったら、、、どうしようか?
俺にだって流石に友人とまでいかなくても知人ぐらい居たよな?居なかったら泣く。むせび泣く。
知り合いが居なそうだったらもう既に卒業済みとか?
俺が死んで何年経っているか不明だが100年は流石に無いだろう。そんなに経ってたら流石に花を供える人はもう居ないと思うし。
すると突然生徒たちのざわめきが一瞬大きくなった。そして人混みがモーゼの様に割れた。
なんだあれ、、、。訓練されてんのか知らないが息ぴったりの動きだったぞ。今時の学生ってあんな事も出来るんだな。すげぇ。(凄い偏見)
そして割れた人混みの中心を堂々と歩く集団が居た。一目見ただけでも個性が強い者たちだと分かる。モーゼのようになった生徒たちはその集団が現れると同時にしん、と静まり返っていた。
ど、どした?君らさっきまで和気あいあいと和やかだったやんけ。君らさっきまでの笑顔どこやったん?マジモンの軍隊じゃないだろうな?
俺が心の中で愕然としているとその集団はモーゼと化したの生徒たちに目もくれず、さっさと靴を履き替えて行ってしまった。集団が見えなくなると生徒の雰囲気は一気にほわっとなった。
ほわ?
疑問を感じていると、生徒たちは先程と打って変わってきゃいきゃいと楽しそうにしている者や雄叫び《おたけび》をあげている者、恋バナと思わしき話を繰り広げる者、その他の者が居た。
こわ。
え、怖くない?ヤバいってあいつ等。俺記憶ほとんど無いけどあいつ等ヤバいって思う。
早いところ離れようか。
関わるもなにもあいつ等に俺の姿は見えないだろうが、要するに気分の問題だな。
そうして俺はとっととモーゼと化した生徒たちの傍から離れ、校舎を一周し終えた。
どっと疲れたぜ、、、。気分的に。なんだこの学校。末恐ろしい場所だな。
下駄箱を過ぎてからというもの、人はまばらにだったがすれ違った。
その誰もが普通とはかけ離れているように思えた。いや、此処ではかえって普通なのかもしれない。
ある者は茂みに隠れてカメラを構え、またある者たちはなんだか友達とはまた違う雰囲気を漂わせ、またまたある者達は拳を交わし合い謎の喧嘩をしていた。
今日だけで3種の人種と会ったのだからこれからいろいろ見ていくとなるとこれよりも多くの人種に(一方的にだが)会うのだろうか?まあ飽きないからいいと思おう。
こういう時こそポジティブに、ね!というかいっそのこと誰かこの状況を笑ってくれ、、、。
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