第2話 幽霊は偶に不審者となり混乱する
月が沈んで太陽が昇ってきた。
くそ眩しいです。
え?幽霊ってこんな眩しい世界で生活してんの?出会ったことないけど。
そりゃ人間にとって暗い場所居るわ。
俺、わりかし暗い場所に居たはずだけど明るく感じたし。
今日が特別明るい日という訳では無い、、、筈。
今は恐らく朝方。太陽の位置からしてそうだ。
昼間くらいの明るさあるけども。
ところで此処は校舎の裏側だろうか?
下駄箱が無いので表ではないことが分かる。
、、、待てよ。俺この場から動いてないけど、移動出来る、、、よな?
不安なんですけど。
取りあえず移動するか。
校舎一周目指して出発進行!
数分後。
『、、、目が!』
俺は目をやられていた。痛い。痛覚残ってんのかよ。
太陽見ただけなのに、、、。
校舎一周しようと歩き出したはいいものの、日なたに出て眩しさが増したなと思って太陽を見た。その行動が過ちだった。俺こんな馬鹿だったんだな。
もうこんな過ちは繰り返さない。オレ学んだ。
それにしてもこれからどうするか。
太陽見なければ行けるか?サングラスでもあればいいのに。
ま、なるべく日影通れば確実だな。
なんか遠くから人の声聞こえた気がするし早く行こう。
地縛霊じゃなくてよかった。
一生あそこから動けないとかつまんないし。
まあ、あそこに居たら花を供えてくれた人、簡単に見つかると思うけど。
いや~どんな人だろう。女の人かな?男かな?それとも家族?でも、家族が居るなら普通に外に墓ありそうだし、わざわざ学校まで来るだろうか?俺なら、、、ちゃんとした墓に行って供えるな。そこに相手が居そうだからね。
まあ、そうなると俺はちゃんとした墓には居らず事故現場らしき場所に居るから俺の考えは即外れたな。
他の死んだ人たちは幽霊になったりしているんだろうか?俺が幽霊になったのには条件はあるだろうか?
後で考えるか。時間掛かりそうだし。
お?人が居る。
あれは、、、大人か。先生かな?
ガララララ
扉を開けている。此処は下駄箱だったようだ。
生徒たちが来るのだろう。
幽霊となり、人には見えない筈だが、自然と物陰に隠れるようにしながら見ていた。
これが不審者の気持ちか、、、。
いや待て。俺は今、不審者(人間)ではなく幽霊だ。そう、これは幽霊の気持ち。
誰にも見えないという謎の自信を持ち、はっちゃけてしまっているだけなんだ。
この勢いのまま一人鬼ごっこでもかくれんぼでもしようか。
、、、最高にヤバい奴になりそうだから止めとくか。
今はな。
それにしても都会にでも居そうな男だな。
洒落た服装をしている。ここの校則はどうなっているのだろうか。
自由な校風なんだろうな。あれを見る限り。
あの男、仮に
未だ遠くに金先生(仮)が居るため顔はぼやけて見えるがスタイルはいいと遠目からでも分かった。あの人絶対モテるだろ。
?どうでもいいだろって?そうだな。次へ進もう。
下駄箱付近を見れば金先生(仮)はいつの間にか居なくなっていた。あの人、影薄いのか?一瞬で見失ったぞ。もしくは忍びの者じゃなかろうか?ジャパニーズ忍者!
テンション上がっちゃうね。今度会ったら写真撮ろう。
え?携帯無いだろって?そこはほら、心のカメラを使って気合いで撮るんだよ。幽霊だし気合いでいけるだろ(適当)。
そう言えばざわざわと人の声聞こえた気がしたんだけど人居ないな。なんなら別の場所からざわざわ聞こえる。このぶんだと金先生(仮)が独り言言ってた訳では無さそうだ。
このざわめきはこの学校の生徒たちだろうか?
となると先ほど金先生(仮)が扉を開けていたため生徒たちは今日、まだ此処へ来ていないということだ。
そうなると、、、俺の耳がいつの間にか人間を辞めているということになる。校舎の裏側、しかもかなり下駄箱から離れている場所からざわめきが聞こえていた。俺いつの間に人間辞めたんだ?
あ、昨日の時点で辞めてたか。
うーん、幽霊になったことで無くなったものは多い。その代わりに残ったものが強化された、、、とか?でも強化される意味が分からん。アニメや漫画、小説の様に神様が力を授けてくれた訳でも無いだろう。俺なら面倒くさいから何もしないね!
おっと。アホなことを抜かしている内に生徒たちが着たようだ。
って、なんだあれ。顔面キラキラパラダイス?キラキラだけじゃなくギラギラも居る。そんなこと今はいい(急な切り替え)。
ちょっと前に鏡を見て俺お世辞抜きでイケメンじゃね、、、?とか思ってた俺が恥ずかしく思っちゃうだろ!
え?それ抜きでも恥ずかしい奴だろって?泣くぞ?
ふぅーちょっと落ち着こうか。イケメンパラダイス(?)を見て気が動転したようだ。
それにしても、じっくり見ると中には美少女が居、る?何か違和感が、、、。
周りを見渡す。イケメン、イケメン、美少女?、美人(しかし男)、イケメン、不良(だがイケメン)、マッチョ(ハンサム)、、、eat.男が多い?いやそれだけじゃないような?(というかこの中でマッチョが異彩を放っているんだが)
そこで生徒たちの声に耳を澄ましてみるとまた違和感。
そこで俺は恐ろしい事実に気づいてしまった。そう、、、、、、居ないのだ。女子が!!
じゃああの美少女(?)はなにもんなんだって話だがなんだろうな?
うーん、世の中広いな~。と、いうことでこの話終わり!
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