オマケの対談①~本編とは無関係ですが、キャラの関係性を紹介します~
輝木光
都内にある率教大学(りつきょうだいがく)という大学の経済学部に通う、22歳の女子大生。どうしようもなく怠惰で見栄っ張りで業突く張りな性格。生まれつき電気を操る超能力を持っている。妹が1人いる。
赤井萌
都内にある東楼大学(とうろうだいがく)という大学の法学部に通う、 22歳の女子大生。東京都出身で、真面目で冷静な性格。本人曰く兄弟はなし。10歳の頃から炎を操る超能力に目覚める。
輝木「ふふふふふっ。覚悟はいいか? 赤井お嬢様よ」
赤井「な、なんですの?」
輝木「お前も聞いただろ? このコーナーはさ、すっ飛ばされた1ヶ月でどんなことがあったとか、私たちの私生活、関係性とかについて紹介するんだ。で、第1回は私と赤井ってワケ」
赤井「えぇ、聞いてますわよ。主役の輝木はまだしも、脇役の私が第1回に選ばれるなんて光栄ですわ。……で。そのバカ丸出しのニヤケ面とどう繋がりますの?」
輝木「ここでお前の垂れ流し続けてきた痴態を晒せば、評判はガタ落ち! もうデカい顔もされないで済む! あーはっはっは!」
赤井「悪いけど、私の痴態って、アナタより確実に少ないですわ。何をそんなに自信満々なのか……。……ネットスラングに『殴りたい、この笑顔』ってありますけど、これほど似合う顔は初めて見ましたわ……」
輝木「言ってな。さっさと始めるぞ!」
――名前と年齢、出身地を教えてください。
輝木「うわ、何だこの声。誰だよ?」
赤井「気にしたら負けですわ」
輝木「ま、いいや。輝木光。22。生まれは吉祥寺だよ」
赤井「赤井萌。同じく22歳です。世田谷区成城の出身ですわ」
輝木「けっ。世田谷だけでいいんだよ。金持ちアピるなっての」
赤井「それならそっちだって武蔵野でいいじゃないですの」
輝木「違うね。武蔵野って言うより、吉祥寺の方が知名度高いだろ? 都外の人にも気遣いができる女なんだよなぁ私は」
赤井「クリティカルな反論を受けたから、守りに入りましたわね」
輝木「う、うっさい! 次行けよ次!」
――好きな言葉はなんですか?
輝木「好きな言葉? 『明日は明日の風が吹く』かな」
赤井「言葉に罪はないですが、アナタが言うとただのモラトリアムみたいですわね」
輝木「うるさいなぁ。明日できることは明日やればいいんだよ。そう言うお前はなんなんだよ?」
赤井「『百折不撓』ですわ。どんなに辛くても、悲しくても、前を向ける。そんな人間になりたいですわね」
輝木「……はぁ。無難すぎてコメントできないわ。つまらん」
赤井「別に面白さを狙ってないですわ……」
――毎日、朝は何をして過ごしますか?
赤井「朝8時頃に起きて……9時半から16時まで訓練ですわ。あ、土日祝日はお休みです」
輝木「右に同じー」
赤井「アナタ、3日に1回くらいしか時間通りに来ないじゃないですの。いつも何時に起きてるんですの?」
輝木「9時」
赤井「呆れた。朝ご飯も食べないんですの?」
輝木「お前こそ、もっとちゃんと寝ろよ。寝ない子は育たないんだぞー?」
赤井「いや、身長は170以上ありますので。むしろもう育ちたくないですわ」
輝木「……ふっ。分かってないなぁ」
赤井「えっ? 何が……?」
――訓練の後は何をして過ごしますか?
赤井「みんなで食事に行くことが多いですわね。休みの前の日は居酒屋にも行ったりしますわ。メグは飲めないですけど……。本人は雰囲気は楽しめるからって……」
輝木「メグはいつも楽しそうだよな。酒といえば、酔ったら内木さんは豹変するよな。饒舌になって、ずっと気分上々でゲラゲラ笑ってる」
赤井「何より、私と輝木が喧嘩したらすぐに止めてきますわよね。しかも、結構あの時の内木さんは怖いですわ……。私と輝木は、酔ってもそこまで変わりませんわね」
輝木「多少ノリやすくなるだけで、あとはいつも通り憎たらしいお前だな」
赤井「その言葉、そのまま返しますわ」
――最近あった良かったことはなんですか?
輝木「良かったことなんてマジでないわ……。なんでこんな目に遭わなきゃいけないの?」
赤井「とりあえず、虎井と不破を捕縛できたことですわ。カナリアの会の打倒に1歩近づきましたわ」
輝木「真面目ちゃんかよ。一歩間違えたら私ら死んでたってのに。内木さんは普通に撃たれたし」
赤井「私に責任の一端があるので、強く反論できませんわ……」
輝木「そうそう、反省してね」
赤井「……すみませんねー」
――お互いに尊敬できる点はどこですか?
輝木「なんだよこの質問……。貶せないじゃん」
赤井「アナタ、人を貶めることしか考えてないんですわね。ま、こんな人なので、人間的に尊敬できる点はないですよ。他の箇所ならありますけど。まず、足が速い。ここまで速い女子には、かつて出会ったことがないですわ」
輝木「人間的に尊敬できる点はないって、随分と言ってくれるなぁ、オイ……。足は生まれた時からずっと速いんだよ。徒競走で負けたことは一回もない。だから、高校の頃やってたソフトで鍛えられたってワケでもないな。ま、才能だねー」
赤井「なんかイチイチ腹立ちますわね……。他に、尊敬できる点は……うーん……容姿……ですかね」
輝木「は、はぁ!? 何言ってんだお前!」
赤井「少し地味目ですが、可愛い顔してると思いますよ? 見てくれだけは良いんじゃないでしょうか。中身はお察しですけど」
輝木「な、なっ……なんだよお前! バカにすんなよぉ……」
赤井「ふふっ。普段もこうしおらしくしてればいいんですけどね」
輝木「う、うるさいうるさいうるさい! 次だ次!」
――輝木さんは、赤井さんの尊敬してるところはないんですか?
輝木「おい! 次いくって言っただろ!」
赤井「あらあら。ま、私だけ答えるなんて不平等は許されないといったところでしょうか」
輝木「尊敬できるところなんてないっての。はい、終わり」
赤井「…………」
――本当にないんですか?
輝木「な、なんだよ……。しつこいぞぉ……」
赤井「これ、何かしら答えないと終わりませんわね」
輝木「あぁ、分かったよ! 答えりゃいいんだろ! 答えてやるよ! カラオケでP’sの『サブファントム』を歌えることだ! しかもなんかイントロ、アウトロの英語パートも完璧に!」
赤井「微妙すぎる尊敬をありがとうございます。いつもMrs.Childrenを歌っては爆死してる輝木らしい意見ですわね」
輝木「お前、ミセチルをバカにすんなよ。ミリオンヒットいっぱいあるんだぞ」
赤井「バカにしてるのはミセチルじゃなくて輝木ですわ……。輝木に比べて、内木さんはやたら上手いですわよね」
輝木「私に比べてってどういう……。いや、正直音痴の自覚はあるけどさぁ……。内木さんは上手いと思うんだけど、最近の曲過ぎて分からないの多いんだよなぁ。世代?」
赤井「私たちの方が年下ですけどね。音楽への興味の差でしょう。その辺、メグも敏感ですわよね」
輝木「メグはザ・普通の女子高生みたいな感じだもんなぁ。いや、普通の女子高生はもうちょい荒んでるか」
赤井「あそこまで無邪気な人間はそういないでしょうね。眩しいですわ」
――皆さん意外と仲良くしてるんですね
輝木「まあね。内木さんもメグも普通にいい人だし」
赤井「なんなら休日もたまに遊びに行きますわよ」
輝木「あーあ。あの2人との対談だったら良かったのになぁ。そしたら、『尊敬出来る点は?』でこんなに尺を使うこともなかったよ」
赤井「そもそもなぜ私たちだったんですの?」
輝木「本当だよ。よりによってなんで仲悪い2人をチョイスするかなぁ」
――同い年の女子大生セットってことだったみたいです
輝木「年が同じなだけで……。むしろ年長組と年少組で分ければよかったじゃん。私と内木さん、コイツとメグで。コイツの誕生日は12月14だから私より後だもん」
赤井「そうですね。私もそれでいいですわ。アナタは8月7日ですものね」
輝木「誕生日みんな遠いんだよな。内木さんは7月で、1番近いメグも5月」
赤井「メグの誕生日が来る前にこの部隊解散してそうですわね」
輝木「誕生日の設定を2月に被せるか、話を春休みじゃなくて夏休みにしておけば、誕生日の話でストーリーを水増しできたのにな」
赤井「え、何の話ですの?」
――では、そろそろお2人が求めていそうな質問を。お互いに、改善して欲しい! みたいなことはありますか?
輝木「きた! こういう質問が欲しかったんだよ」
赤井「色々ありすぎてもうどこから話していいのやら……」
輝木「とりあえず、上から目線であれこれ言ってくるのをやめろ! あ、聞いてよ! この前一緒に昼飯行った時さぁ、付け合せのお新香残しただけでウダウダ言ってくるんだよコイツ」
赤井「偏食はよくないですわよ。ましてや自分で頼んだメニューでしょう?」
輝木「お新香は店が勝手につけて来んだよ。写真ないから回避できないわ。しかも偏食が良くないってのも酷い話っしょ。味覚ってのは主観的なもんなのにさ」
赤井「食べ物や、それに関わった人への感謝があったらそんなことは言えませんわ」
輝木「お前こそお新香の気持ち考えろよ。お新香サイドも『うわなんだコイツ不味すぎだわ吐きそー』とか思われながら食われるのは不本意だろ。あれは結局お前が食ったわけだけど、それでお新香さんも美味しくいただいてくれて浮かばれたっての」
赤井「人の口に箸で突っ込んでおいて……。それに、私がいなくて1人で食べてたらどうしてたんですの?」
輝木「そりゃあ尊い犠牲になってもらうよ。私の味覚も見抜けず勝手に追加してきたお店の瑕疵という他ないね」
赤井「なら結局お新香さんも捨てられて悲しい思いをするんじゃないですの」
輝木「仕方ないだろ。不幸な事故だ。確かに焼肉定食を頼んで焼肉が嫌いだから残すって言ってたら、私に責任の一端がある。でも、事前に察知することが不可能な以上、そこは割り切るしかないさ。てか写真載せろ店は」
赤井「むちゃくちゃな……。……あ、お新香を押し付けるので思い出しましたが……アナタ、みかんの薄皮とか取るの、私にやらせないでください」
輝木「は? なんだよ、ケチんぼ。別にいいしー。フルーツ缶とか買うしぃ?」
赤井「あら? 缶詰1人で空けられるんですの?」
輝木「はぁぁ!? それくらいやってくれよー! あれ空ける時にキザギザなったり水が溢れたりすんだよ」
赤井「じゃあ今度アナタの家に行った時に空け方教えますから。あ、あとリンゴの皮むきとかももうやりませんからね?」
輝木「お前大概にしろよー! ドケチだドケチ! ねぇ!? サイテーでしょコイツ!」
――実はお二人仲良いんじゃないですか?
輝木「え? 今の話聞いてどうしてそうなるの?」
赤井「まさしく犬猿の仲ですわ。どこに行くにも何をしても対立ばかり」
輝木「あ、聞いて聞いて! この前なんてさ、コイツめっちゃつまらない映画見せてきたんだよ」
赤井「すみませんでしたね! 私もあんなにつまらない作品だとは思ってなかったもので」
輝木「全く、2時間無駄にしたね。だから私は別の見ようって言ったのにさぁ。コイツが気になるからって」
赤井「全米で話題って聞いたんですもの……。後で調べたら話題も悪い方で話題になってたらしいですし」
輝木「そんなもん人に勧めんなよ……。リサーチ不足だぞ」
赤井「まあ、考えようによっては。輝木と2人で観るにはちょうどいいつまらなさでしたわね」
輝木「おい、そりゃどういう意味だよ。てか開き直るな!」
赤井「わ、分かりましたわよ。今度あの時輝木が観ようとしてた映画観ましょう。チケット代は私が持ちますわよ……」
輝木「言ったな? もちろんポップコーンと飲み物代付きだからな?」
赤井「がめつい……。いえ、むしろ意地汚い……。ポップコーンと飲み物にそこまで執着するなんて……。今時は小学生でもいないですわね」
輝木「はいじゃあ決まり。今週の土曜ね。あ、ランチ代も出してね」
――休日2人で遊びに行くんですね?
輝木「違う違う。違うよ。大失敗をした哀れな天パに挽回の機会を与えてあげてるの」
赤井「……どうせなら内木さんとメグも誘いません?」
輝木「やーだよ。だってそれじゃあ、あの2人からは私が一方的に奢らせてるように見えて、まるで業突く張りみたいに誤解されるじゃん」
赤井「それは誤解じゃないし、もう手遅れですわ……」
輝木「……今思ったけど、私らカードあるからほぼタダじゃん」
――では最後の質問です。今、1番欲しいものはなんですか?
輝木「1億円」
赤井「即答でそれですの?」
輝木「1億円あれば、ほとんどのことが解決するよ。今すぐこの話が完結するね。めでたしめでたしでしたと」
赤井「……。お金で買えないものだってありますわよ……」
輝木「そういうお前はなんなんだよ? 世界平和とか言い出すんじゃないだろうな?」
赤井「……。まあ、真面目に答えるなら。家族……ですかね。ほら、お金じゃ買えないものでしょう?」
輝木「お金で買えるじゃん。いやむしろ売れる。何万かで、今日だけ私のお父さんに――」
赤井「それ以上ほざいたら焼き殺しますわよ?」
輝木「はい、すみませんでした」
――ありがとうございました。これで本日は以上となります。最後に一言お願いいたします!
輝木「プリティでキューティでラブリーな主人公、輝木光をこれからもよろしく!」
赤井「本日はこのような機会を設けていただき、誠にありがとうございました。今後とも何卒よろしくお願いいたします」
輝木「最後までつまんねーヤツ。いやぁ、次の出番はいつかな? さすがに私はもう一回あるでしょ?」
赤井「私はこれが最初で最後ですかね」
――輝木さんはあと8話後の予定だそうです。赤井さんは10話後ですね。
輝木「8話と10話!? 先すぎない!? そんなに続かないだろこの話! え、何、私の借金って返すのにそんなかかるの!?」
赤井「あと5話も続かず打ち切りになりそうですわね……」
輝木「あーあ。じゃあ今回が最後だなこりゃ。お疲れさん」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます