第26話 光の花のお祭り



 一週間後。


 お祭りが開催されました。


 光の花を飾るお祭りで、夜にはキラキラ光り輝くメシュの花でできたツリーがみものなんです。


 あちこちの建物が飾り付けられていて、出店が出たり、手品とかショーの催しがあったり、とても賑やかです。


 せっかくの機会なので、私たち使用人もお暇をいただいて、お祭り見物してます。


 でも、カーライル様も一緒なんですよね。


「チヨ、はぐれるなよ」

「ふぁああい」


 うう、朝からべったりです。

 最近お話できなかったので、その反動かな。


 何かあるたびに意地悪されるので、私ちょっと疲れてます。


「そういえば、ヒューゴのところで何かしていたと聞くぞ。この浮気者で」

「浮気なんかじゃないです」


 というか、ご主人様と婚姻を結んだ記憶もないんですがっ。


「火薬の件でちょっとおもいついたことがあるので、お伝えしていました」

「ああ、あの爆発事故の事か。けがはなかったんだよな」

「はい」


 全身をジロジロみられるのは、恥ずかしいですけど、これも心配されているのだと思って、ぐっと我慢。


 一応、事故があった夜にも同じような話をしたはずなんですけど、ご主人様って心配性?


「何かするのだとしたら夜だろうが、それまでに出店を回るか。最近仕事が多くて、息抜きがしたい」


 ご主人様につきまとわれて、私はまったく息抜きができていませんけど、そういうのなら仕方ないです。


 きっとご主人様のお仕事は、私たち使用人の仕事よりも、たくさん大変で、責任たっぷりでしょうし。


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