第25話 小さな花火とヒューゴおじいさん



 次の買い出しの時、私は近隣の村のヒューゴおじいさんを尋ねました。


 買い出しの時に知り合った人なんですけど、火薬の扱いが得意なんです。


「あのー、ちょっといいですか?」

「なんだい? チヨちゃん」


 私はかくかくしかじか。

 ちょっと思いついたことを説明しました。


 他の事なら、あんまり考えつかないんですけど、花火だけは思い出がたくさんありますから。


 毎年の夏、何度も家族と一緒に花火を見に行ったなあ。

 皆、今頃あっちの世界で何をしてるんだろう。


 かくかくしかじか、が終わった後。


 ヒューゴおじいさんは「なるほど」とうなずきます。


 それなら何とかできそうだ。


 村のはずれに生えている、メシュ草を煎じて混ぜれば、さらに改良できるぞ。


 何か思いついたようですね。


 夢中になって、アイデアを紙に書いてます。


 私はお邪魔にならないように、そっと退散。


 うまくいくといいな。


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