第17話 バーベキュー



 レトロブルーの町では、露店がたくさん並んでいて、いかにも観光客向けの町って感じでした。


 道端でパフォーマンスしている人もいて、おひねりをじゃんじゅんもらってます。


 火をぼうっと吐いたり、トランプを消したり、人体切断ショーしたり、投げナイフをしてたり。


 みんないろんな特技あるなぁ。


 私だったら、絶対できなさそう。


 途中リアお姉さんとカイネ君が、マジックのお手伝いを指名されてました。


 リアお姉さんは美人だし、カイネ君は可愛いし。


 人目を引くと思ったのかな。


 


 観光名所を見て回ったら、ご飯の時間です。

 食材は、痛むといけないので現地購入ですっ。


 お貴族様って高級なレストランで食べてるイメージありますよね。


 だけど、「ご主人様、好奇心旺盛?」なのかなって思います。


 野外の専門の場所を貸し切ってバーベキューするっていってました。


 こういう事、普通のお貴族様あんまりしないみたい。


 ご主人様って、私を拾った事といい、かなり変わってますよね。


「今失礼な事を考えなかったか、チヨ?」

「そっ、そんな事ないですよっ!」

「声が上ずってるぞ」

「はうっ」


 慌てて口を押えるけど、自分で自分の犯行を自供してしまった後じゃ遅いですね。


 お肉を焼いているご主人様がニタリ。


 ざくっと、くしでお肉を刺す動作が怖いですっ!


 もしかしてあれ、私の未来?


「ひぃっ!」

「お仕置き決定だ、チヨ。おたのしみがたくさんあって、旅行とは楽しいものだな?」

「ひいいいいっ! 楽しくないですうっ。嫌ですうっ!」


 バーベキューの後、その後の私は、見事にご主人様にお楽しみされてしまいました。


 もちろん楽しんでるのは、ご主人様だけでしたっ。


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