第12話 反省会と業務日誌
そんな調子で午後もお仕事をこなしていきます。
でも、順調とはいいがたくて。
何度お荷物を落としかけたか。
幸い私が運ぶのは、厳重に封がされた非常食が多かったので、落としても問題ないものばかりでしたけど。
一日のお勤めが終わった後は、反省会と業務日誌を書いて提出です。
今日あった問題を皆で言いあったり、お仕事で注意するべき事を伝えあったり、色々した後は、個人で日誌と睨めっこ。
私はまだこの世界の文字があまり書けないので、リアお姉さんに書いてもらう事になってます。
「―-という事です。今日の出来栄えは50点でした!」
私の話をもとに、リアお姉さんが文字をさらさら。
「チヨったら、たくさん今日もドジしちゃったみたいね」
「あうう。ごめんなさい」
「いいのよ。人はそうやって成長していくものなんだから。すぐに上達する人もいるけど、そういう速度は人それぞれなのだから、人と比べてあんまり落ち込まないようにね」
落ち込んでたら、リアお姉さんが頭をなでてなぐさめてくれました。
とっても優しい。
涙が出そうです。
はぁ、転移する前もこんな調子だから人に迷惑をかけてばっかりだったんですよね。
他の人が簡単にできる事が私にはできなくて、何度も落ち込んでは上のお姉さん達に慰めてもらってました。
うう、寂しいな。
もう会えないのかな。
そんな感じでセンチメンタルになっていたからでしょうか。
使用人たちのお部屋に戻る途中、カイネ君が話しかけてくれました。
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