第9話 後輩のカイネ君



 休憩しおわった後は、午後もお仕事です。


 せっせと倉庫に荷物を運んでいきますよっ。


 よいしょっ。


 うんしょっ。


 よっせ、よっせ。


 うーん、なんだか今日は荷物が多いような?


 カズリアの秘薬が届いた時に、一緒にやってきた荷物ですが、かなりの量があります。


 私達使用人が数人がかりでやってるくらいですし。


 いったい何なんだろう。


 首をかしげていると、私より年下の使用人カイネ君が横を通っています。


 獣人なので、もふ耳ともふ尻尾があるんですよ。


 カイネ君は、リアおねえさんと同じ時期くらいにこの辺に引っ越してきたみたいですけど、最初は馬車の護衛とか用心棒とかやっていたみたいです。


 でも今は色々あって、ご主人様の元で働いてます。


「チヨ姉ちゃん、ふらふらしてる。荷物おっことすなよ」

「だっ、大丈夫ですっ。がんばって運んでますのでっ」


 強がってみますけど、腕がプルプル。


 あうう。


 明日筋肉痛になるそう。


 でも先輩としてここは、しっかり仕事できるところをアピールしなくちゃ。


「ううっ!」


 けれど、そう思った矢先に足がっ。


「はうっ!!」


 つんんめって、転倒してしまいますっ!


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る