【入学式】【アルバム】【正義の子供時代】
私の名前はアヤ、中学生。昨日入学式だったんだけど、そこで校長先生からビックリすること言われちゃった。何かね、今週中に「正義の子供時代」ってタイトルで作文を書かなきゃいけないんだって。それがタイムカプセル的に卒業アルバムに載せられちゃうの! 最悪だと思わない? 小学生の書くような文章を書いちゃったら卒業するとき恥ずかしい思いをしちゃうってわけ。
それに何? 正義の子供時代って? 意味不明なんだけど。周りの子達もざわついてたわ。でも、私はそれを見てチャンスだと思ったわ。ここで優れたものを書けば、きっと成績に反映されると思うの。自慢じゃないけど私、文章を書くのは得意なの。もう頭の中で作品は出来上がっている。あとはペンを走らせるだけね。
それで私は作文を書き上げたの。ちょっと見せてあげるね。
「子供時代の夢は、画家、先生、政治家とか経営者とかでした。父はすごく教育熱心で、大統領を目指せという家風がありました。でも、実現するのは難しいと担任の先生からも言われてしまいました」
冒頭の部分はこんな感じね。どう? よく書けてるでしょ。
私は先生の前で読み上げたわ。そしたら先生、なんて言ったと思う?
「一応タイトルを確認させてもらえるかな?」
なんだか難しい顔してた。それで私、元気よく言ったの。
「はい! 孫正義の子供時代です!」
「そうじゃない」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます