一章8 舞美の抱えている物
心、えみ、駿、春は夏休みに毎日のようにあそんだので仲もふかまっていった。
駿「心、また遊ぼうぜ」
心「やだよ。夏休みいっぱい遊んだじゃん」
駿「何でだよ!いいじゃん!」
心「人生ゲームやりたい?」
駿「それはやだな」
心「来たらやらされるよ?」
駿「分かったよ。我慢するよ」
春「私はやってもいいんだけどなぁ」
駿「まぁいいよ、昼休みだし外行こうぜ!」
心「今日は雨降ってるよ?」
駿「大丈夫。俺雨よけれるから」
春「何言ってんの?」
駿「本当だって!とりあえず靴箱まで来いよ!見せてやるから」
駿は無理矢理3人を靴箱に連れて行った。
駿「皆見てろよ!」
すると駿は雨の中を走り出した。
駿「な!?」
後ろを振り向くと靴箱には誰もいなかった。
駿「あれ?」
駿はびしょびしょだった。
その日学校が終わり心はえみと手をつなぎ雨の中えみの家まで帰っていた。えみの家に帰ると舞美が玄関で待っていた。
舞美は夏休みが終わってから毎日心とえみの事を玄関で待っている。
心「今日も玄関にいるの?」
舞美「何で?別にいいじゃん。心だって嬉しいでしょ?」
心「別に」
舞美「何でよ!?えみちゃんは嬉しいよね?」
えみは笑顔で頷いた、
舞美「やっぱ、えみちゃんは素直だなー。心はダメだ。私の愛がわかってない」
心「中入ろ」
中に入ると舞が言った。
舞「あんたよく毎日えみちゃん達待って飽きないね」
舞美「飽きるとかじゃないの!いっつも私ドキドキしながら待ってんだから!」
舞「そんな大変な事おきないから」
舞美「わかんないじゃん!もしかしたら転んで膝から血ながして泣いてたりしたらどうすんの?」
舞「別にそれのどこがいけないの?普通でしょ。てかそんな事?連れ去られるのが怖いとかじゃないの?」
舞美「そんな人ここら辺にいないから」
舞「あそ。まぁいいや、えみちゃん心ちゃんおいで!」
雨の日は心の左手とえみの右手はいつも濡れている。
舞「また手繋いで帰って来たの?びしょびしょじゃん」
舞美「心はえみちゃんの事守ってるんだもんねー」
舞「あんた達カッパにすれば?」
舞美「それいいじゃん!カッパにしよう!ね!?心」
心「何でもいい」
舞美「よし決まり!えみちゃん、心、人生ゲームやろうよ」
心「また?もういいよ。つまんないよ」
舞美「いいの。やるぞ」
心「僕疲れたから寝る」
舞美「なんでよー。やろうよー」
心「いや」
舞「心ちゃんおやつは?」
心「いい。寝る」
舞美「えみちゃんはやりたいよね?」
えみは首をふった。
舞美「えー。じゃあ起きたらやろ」
しばらくすると心とえみは眠りについた。
舞「舞美、まだ子供は出来ないの?」
舞美「うん。できない」
舞「病院は行った?」
舞美「うん」
舞「そっか。大丈夫?」
舞美「大丈夫だよ」
少し間があく。
舞美「私、陣君と別れるかもしんない」
舞「そっか」
舞美「何でか聞かないの?」
舞「聞いてほしいの?」
舞美「いや、いい。別れたらお父さん何て言うかな?」
舞「どうだろうね。けどどれだけ反対されても何があっても私がいるからいいよ。お父さんが何か言っても私がいるから。あんたの間違いも何もかも私は受け入れるから、何も怖がらなくていいよ」
舞美「うん。ありがと」
舞美は泣いていた。
舞「よし!じゃあ晩ご飯の準備するからあんたも手伝って」
舞美「えー!無理だよ!」
舞「あんた今の私の話聞いてそんな事もしないつもり?」
舞美「んー。しない!」
舞がため息をつく。
舞美「よろしく!」
舞「最低」
それからしばらく日はたち学校では運動会が近づく。
駿「心って前から思ってたけど運動音痴だよね」
心「そうかなー?皆が凄いんだよ」
春「いや、心君は悪い」
えみは頷いていた。
心「いいの。大きくなったら治るから」
駿「そんなわけないじゃん」
心「いいの!」
春「そうだ!今日放課後練習してこうよ!」
心「えー、ヤダよぉ。疲れちゃうよ」
駿「それは俺もヤダ」
春「いいから!えみちゃんもいいでしょ?」
えみは頷いた。
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