第8話 - 大王様の告白
大王が飛び起きて
「早く医者を呼べ!」
と叫んだ。
妖精たちの間で動揺が起こった。
シャルは倒れて動かなかった。
しばらくすると、美しい部屋のベッドに横たわっているシャルを医師が診察していた。大王とカイスも一緒にいた。
医師は、「あまりにも無理に走ってきて呼吸に少し問題が生じた」とし、「もう大丈夫だから安心してもいい」と話した。
大王の感謝の言葉に医者は
「恐縮です。陛下!」
とお辞儀をして出かけた。
大王はシャルの隣に座って彼女だけを見ていた。
カイスは大王に静かにお辞儀をして出て行った。
しばらくして大王はシャルの手を握った。
指輪が輝いた。
シャルはゆっくりと目を開けた。
心配そうな顔をしている大王が見えた。
シャルは微笑んだ。
「大王様!」
「無理をしすぎて呼吸にちょっと問題が生じたんだって。 でも、もう大丈夫だって。 もう少し横になっていなさい。」
「大王様!なぜ私に指輪をくれたのですか? この指輪は本当に役に立ちました。」
「君の役に立つようにくれたのだ。 君が無事であることを願ったから。」
シャルは立ち上がって座った。
「大王様!」
「私はあなたをずっと前から水晶球と見てきた。 ずっと前から君を知っていたよ。 私は君に会うのを待ちわびていた。そして願い事ができるように会ってほしいと君が言うには私は願った。そうすれば君に会えるから。 あなたのためにパーティーも特別に開いた。 そして君が願いを叶えることができることを願った。 ここに来た人たちは皆ここのことを忘れてしまう。 君ももうすぐそうだろう。 しかし、あなたが願いを叶えて幸せになれば、ここと私のことを忘れても私は満足できる。」
「願いは決めた?」
「はい、決めました。」
「もう少し横になってから出てきなさい。 願いを叶えてあげないといけないから。」
シャルは大王の出た門を見つめ続けた。
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