第7話 - すべての試験に合格したシャル

遠くに城が見えてきた。

美しい城だった。


シャルはもっと速く走った。

大王はシャルが出発した広いホールの椅子に座った。



水晶口の中のシャルは村の入り口に到着した。

兵士たちがむやみに入れることはできないと言って、シャルは通りすがりの馬車に積まれた藁の中に隠れた。そうして村に入るのに成功したシャル。

シャルは馬車から飛び降りた。


城が近づいてくる。

大王は最後の試験だとつぶやきながら水晶球を一度撫でた。

シャルは突然倒れ,指から指輪が自然に外れ,城と反対方向に転がった。

シャルは転がる指輪と到着した城を見て悩んだ。

もう少しで試験は終わる。

理由は分からなかったが、大王様を思い出したシャルは指輪を追いかけていった。

指輪は転がり続けた。


水晶球で見守る大王。

シャルは次第に城から遠ざかっていった。


シャルが走りながら


「どうか指輪だよ! もう行きなさい!君を失いたくない! なぜなら......大王様がくださったものだから!」


ほほえむ大王。

水晶球をなでた。

すると指輪が止まり、シャルは指輪を早くはめて城に行った。


あと10分だ。

胸を押さえながらシャルは城に入った。

青白い顔をしたシャルはたくさんの階段を駆け上がった。


あと1分だ。

長い廊下を駆けつけるシャル。

いよいよホールの扉を力強く開けて入ってきた。

大王とカイスはシャルを見て、他の妖精たちも振り返った。


時計が現れ、6時を告げた。

シャルは試験に合格した。

しかし、彼女の顔色が良くなかった。

まっすぐ大王の前に堂々と歩いてくるシャル。


シャルは大王を見てにこにこ笑って


「私は決められた時間内にすべての試験をパスしました!」


大王とカイスは微笑んだ。


「よくやった、シャル。」


シャルは突然胸をつかんで倒れた。

みんな驚いた。

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