第6話 - 忠誠なカイス

シャルはある川にやってきた。

川を渡らなければならないのに船が見えなかった。

その時、川から青い太った女性妖精が突然出てきて謎を出した。


「この世で一番素敵な男は誰だろう?」


‘ ナンセンスの問題みたいだけど。そうだよ。この妖精が望む答えは大王様だろう。’


「大……!」


シャルが答えようとした瞬間

その妖精の横に青に太った男妖精が現れて


「ダーリン!交代する時間だよ!」


と叫んだ。


「一番素敵なダーリン! この少女までにして。」



「答えはおばさんの旦那さんですね。」


「そう、賢いね。流れを弱くしてあげるから渡って。ところで、何の返事をしようとしたの?」


「"大王様"と答えようとしました。」


シャルが船に乗ると指輪から光が出て、船は自然と川の向こうに移動した。


「じゃあ、私の夫がかっこよくないということか? 流れの雷! 」


激しい流れで船が激しく揺れ,シャルは船をしっかりとつかんだ。


怪しげな妖精の波を避けて無事に対岸にたどり着いたシャル。


やっと抜け出したシャルはとても疲れていたので,しばらく休むために木にもたれかかった。

ついうっかり眠ってしまった。



一方、大王は水晶球を見ていなかった。

時計を見ながら指揮棒を触っていた。


シャルはぐっすり眠っていた。


部屋に静かに入ってきたカイスは、大王が水晶球を見ていないのを発見した。

眠っているシャルを見てびっくりしてしばらく考えていたカイス。


カイスは大王の部屋を出た。

彼は廊下の開いている大きな窓の前に来た。

右手に持っていた槍を高く上げた。光が四方に広がって。

すると塔のてっぺんの旗のはためく方向が変わった。

風の方向を変えたのだ。

彼のマントがはためいていた。

そして槍を下ろし、もう一方の手から光が出た。

その光から数多くの花びらが出て、どこかに飛んでいった。



花びらが風に乗って飛んで行き,カイスはつぶやいた。


「大王様のために……。」


花びらがシャルに飛んできて飛び散り、彼女は目を覚ました。

花びらがぐるぐる回って消えた。


「寝ていたみたい。 大変だね、今何時だろう?」


時計を見るとたった1時間しか残っていない。

シャルは走り去った。

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