第3話 - 最初の試験

シャルが歩いていると痛いと叫ぶ声が聞こえた。


小さなキノコの妖精を踏んだのだ。


「ごめんね!知らずに踏んだよ。」


キノコの妖精たちがシャルを見て叫んだ。


「人間だ! 願いを叶えるために来たの?」


「 うん。」


シャルは心の中で考えた。


‘ なんだか半強制のようですが。’


「人間!名前は何? 私たちはキノコ妖精と呼べばいいの。」


「私の名前はシャル。」


「試験をパスする途中で出会った妖精たちは、その人にどんな試験も下すことができる。私たちもあなたに試験を下すつもりだよ。」


「そうなの?ちょっと易しいものにしてくれ。 キノコの妖精たちよ。」


「まず、私たちの村に隠された鍵を探して。」


シャルはあたりを見回した。

木や草の上には大小のキノコがたくさんあった。


「ここがまさにあなたの村だね。 その鍵はどんな形をしているの?」


キノコの妖精がシャルの肩に上がって言った。


「木で作られていて、とても小さい。 早く探して。 城に戻らなければならないじゃないか。」



シャルは村中のキノコや木をくまなく探した。


しかし、鍵は見えなかった。


「いったい鍵はどこにあるの?」


妖精がキノコの帽子をかぶってみろと言って大きなキノコの笠を持ってきた。


「こんなに忙しいのにそんな時間はない。 ありがたいけど遠慮するよ。」


「いや、やってみて。 役に立つよ、シャル。」


シャルはキノコの帽子をかぶり、妖精たちが持ってきた鏡を見た。


「よく似合うね、シャル。 一度振り返ってみて。」


「本当だね。」


シャルは鏡の前でぐるぐる回って何かが見えた。


背中に小さな鍵がついていたのだ。


さっき妖精が肩に乗る時に付けておいたものだ。


「いや!ふざけたんだ!」


シャルは呆れた。


キノコの妖精たちは笑った。


「冗談だよ!シャルル!でもその鍵で '僕が一番早い'という洞窟に行ってドアを開けて近道で行ける。 時間を無駄にしたのではない。」


シャルは妖精たちのいたずらが面白く、安心して笑った。


キノコの妖精たちが洞窟の前まで送ってくれた。


「さようなら、キノコの妖精たちよ。 元気でね。ありがとう。」


「さようなら。シャルル。願いが叶うことを願う。」

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