第13話

《麒麟視点》


・宇喜多家、麒麟君の亡きお爺さん合わせたら4人もSランク探索者がいた

・もう驚かないよね。ただ麒麟君と同じような人がまだいるということに恐怖

・宇喜多家だけでやろうと思えば世界征服できるんじゃね?

・わい探索者やけど憧れのSランク探索者が画面に2人映ってることに感動する


 暫く待っていたらコメント欄が動き出したのでほっと息を吐いた。

 シェスカ姉さんが椅子に座ると雑談開始だ。


「さて、雑談する前にいろいろ告知しましょうかね。えーと、まず明日土曜日なので朝からちょっと沖縄ダンジョンで配信します。これが一つ、それと俺のチャンネルはダンジョンを本気で攻略していこうと思うので期待してください。ちなみに平日は学校があるので夕方になりますね。あと来週の土曜日、探索者ギルドのホームページで前からするよと言っていた東京ダンジョンの大規模攻略を国からの依頼で俺を含む100人規模のパーティーでいけるところまで行くというのが俺のチャンネルで配信してもいいという許可を貰ったんでやります。とりあえず告知はこういうかんじです」


・人前で話しなれてない感じがする

・沖縄までどうやって行くの?

・明日楽しみにしときます

・来週は大変だねぇ

・シェスカさんは何か話さないの?


 今の同接が1万弱、俺はそんな視聴者の前で話すこに緊張していた。なにかしゃべってくれとシェスカ姉さんに視線を送るとなんか微笑まれた。


「麒麟は探索者やってるときは人が変わるのよ。あとこの世のSランク探索者の中で一番強いからその気になれば麒麟一人で世界征服できるんじゃない?」


・まじかよ

・麒麟君は絶対に怒らせたらだめだ。世界が滅びる

・シェスカさんは麒麟君とのエピソードなんかないの?

・麒麟君って怒ったことあるの?


「あーエピソードというか麒麟が10歳の時学校で嫌なことがあったのか放課後キレたのは知ってるわね。あたりかまわず破壊しそうだったから爺様が海の上まで連れ出して何とか止めたわね。ほら、6年前に太平洋に面してる国の沿岸部で大津波があったじゃない。あれは麒麟と爺様が戦った余波で津波が起こったのよ。太平洋のど真ん中なのにね。私なんかその時の麒麟といい丈夫じゃないかしら」


・え…

・まじかよ…

・当時、津波で家流されたけどそん時は何か遠くでバカでかい地震でもあったんかなと思ってた

・めっちゃやばい人だった…

・みんな、麒麟君のこと敬意を表して殿と呼ぼうぜもう

・そうだな、殿だけは怒らせないようにしないと


「あ、うんなんでもないや。どうぞシェスカ姉さん続けてくださいってこれ俺のチャンネルか」


 そうだった。これは俺のチャンネルだった。そんなことを思いながらコメント欄を見ていると面白いものを見つけたのだった

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