7-2.ダンスパーティーへご招待
予想外の問いかけに正臣の口から気の抜けた声が漏れてしまう。
ダンスパーティーは桜花の生徒なら誰でも参加することができる。
桜花には白ブレ
だが当然正臣のようにそう言った
「当然不参加ですが?」
「えー! せっかくがんばって準備したのになんで参加しないの?」
「ああいう浮ついた催し物は苦手というか......」
「今日は美姫ちゃんも、うんとおめかししてくるのよ?」
「それは......関係ないです」
「ふ〜ん」
「ちょっ......なんなんですか!
「あーもう、二人とも本当に可愛い。これはお姉さんがんばって、意地でも参加させないとだねぇ〜」
「もう本当にやめて下さいってば!」
人を小馬鹿にするようなニヤニヤ顔の結衣から離れて肘ぐりぐり攻撃から逃れる。
ダンスパーティーへの参加は断固、拒否だ。
ふざけた表情を崩さない結衣に最大限の警戒の視線を向ける。
「絶対参加しませんからね。そもそも参加しようにも服持ってないですし」
「つまり、服があれば参加してくれるのかしら?」
「え」
そうは言ってないですと訂正しようとした正臣に背を向けた結衣が、ブレザーのポケットからスマホを取り出す。
「......私よ。至急男性用のスーツを数点持ってきてちょうだい。体格は中肉中背。身長は170センチ中盤。後はあなた達で判断しなさい」
「か、会長?」
「おまたせー。あ、気にしなくていいのよ? ちょっと実家に電話しただけだから。私達はダンスパーティの準備と洒落込みましょうか。セットアップは全てお姉さんに任せなさい」
ドンと胸を叩いた結衣がどこからともなく取り出したメイクアップセットに正臣のこめかみがピクリと引き
「うふふ。さー、やるわよ! 面白くなれ、今夜のダンスパーティー!」
こうなった九条院結衣を止められる人は教員含めこの学園にいない事を知っている正臣は、目を輝かせて迫る結衣に諦めて肩を
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