すぐ読める一話で終わるようにする

剛 快伽

11人の賢者

20XX年 植物が育たなくなり、地球上では争いが絶えなくなった。

10人の賢い学者たちは地球そっくりの惑星にお引っ越しを決めたのだった…


A博士『やはり笑いは重要じゃないか?』


B博士『確かにこのままだと笑いによるストレス発散が行われず、最悪の選択を取る可能性があるな…。』


C博士『アホをつれてこよう。』


D博士『反乱が起きたらどうする!』


C博士『1人なら問題ないだろう。それに、相当なアホなら、反乱なんて思い付きすらしないさ。』

 

A『爆弾が飛んできたぞ!』


C『逃げながら話そう!!』


《このような話し合いは合計972時間に及んだ》

反対意見も多数だったが、人間心理・行動学者のA博士の意見はとても信憑性も高く、結局アホを一人いれて、合計11人で地球に似た星にお引っ越しすることになった。

保管されていた絶滅危惧種の種も持っていったりと色々荷物もかさみ、畳五枚分ぐらいのスペースしか11人が過ごす場所はなかった。

しかし、出発も成功し、なにも問題はなかった。


《出発から2日》

G氏『うわぁぁぁぁぁぁあ!!!』


他の人『…』


G氏『何でこんなヤツつれてきたんだよ!?知能低すぎだろ!何を言ってるのか分からないんだよ!』


いっくん『じっちゃんそんなこと言うたらかわいそうやーん。』


G氏『お前のことなんだヨォ!本当に気が狂いそうだ!』


いっくん『そんなことないよね?』


(正直みんな限界だった。専門的な知識が交換できるだけで楽しいのに、割り込んでメチャクチャなことを言うこいつは気にくわなかった。)


A博士『まぁ、あと1日と少しだ、我慢しよう。』


《アホ役のいっくん以外皆ストレスと争いで死んだ》


『ふぅ、これで外来種から故郷を守れたぜ。それに地球の知識も手に入った。どれだけアホになれるかは賢い生き物だけの特権なのかもな…。アホになれなかったヤツが死んでいくな。』


そうして彼は博士たちの遺した遺物で星へと帰り、賢者として活躍している。

能ある鷹は爪を隠す。それは大事なことなのかもしれない。



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すぐ読める一話で終わるようにする 剛 快伽 @coolguy1130

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