これも危機一髪?! いや、アウト?! でも、セーフだよね?
ほしのしずく
第1話 モーニングルーティン🌞
今から話すお話は実際にあったことです。
皆さんにも同じようなことが起こるかもしれません。どうか気をつけてください。
あれは私が朝早く、いつものモーニングルーティンである白湯を飲み、相方さんと自分の朝食の準備を済ませてソファーでひと息ついている時の事。
2人の出勤の時間が近づいてきた為、いつも通り寝室で寝ている相方さんを起こしに行きました。
我が家には、トイプードルのポン太♂(6歳)とチワワのテン子♀(5歳)の2匹の愛犬がいます。
いつもなら愛犬2匹は連れていかず、1階で待ってもらうのですが、この日は特別甘え吠えがあまりにもしつこかった為、2階へと連れて行ったのです。
今、思えばこれが全ての間違いだったのかもしれません。
とにかく、その後――。
相方さんの眠る寝室へ着いた私は愛犬たちを解き放ちました。
2匹はとても嬉しかったようで、元気よく寝室を駆け回り、尻尾もぶんぶん勢いよく振って相方さんの顔を舐め回していたのです。
すると、どうでしょう。
チワワのテン子のおしり付近に何かが見え隠れしているではありませんか。
私はこの瞬間――。
全てを悟りました。
ウンなるものが、外界へ解き放たれようとしていることを。
私は顔舐められて嬉しそうにしている相方さんから、テン子を慌てて引き離し。
脇に抱え階段を急いで駆け下り、トイレまで全力疾走で向かいました。
息を呑むというのは、こういうことなのでしょうか? 間違っていたらすみません。
ただ、この咄嗟の判断のおかげで、チワワのウンなるものをトイレへと流すことができました。
ですが、それだけではなかったのです。
安堵する私の元へ2階にいる相方さんの声が聞こえました。
「うわー! 落ちてるー! 踏んだー?」
急ぎ走って下りてきたというのに、まさかの自分が汚れを広げていたのです。
その上、何も間に合っていませんでした。
ウンなるものは寝室、廊下、階段、1階のトイレ前へとぽとりぽとりと跡を残していたのです。
そして、相方さんの指摘通り、私のスリッパにしっかりと付着していました。
打ちひしがれる私。
私の様子を見て尻尾を振り、リビングを駆け回る犬テン子。
2階から、叫びをあげる相方さんに呼応し吠える犬ポン太。
――その後。
相方さんと2人で必死の形相で掃除をし、何とか始業時間に間に合うことができました。
あと、数分遅れていれば2人仲良く午後休になる所でした。
ですが、問題を起こした張本人はというと嬉しそうな顔で尻尾を振り、ポン太とじゃれてすっかりと全て忘れていたようです。
一体、初めの甘え吠えは何だったのでしょうか?
未だにその理由はよくわかりませんが、わかることがあります。
それは粗相をしようとも、私の愛犬たちは可愛いこと。
さて、今日も愛犬たちのウンなるものを拾いますか!
このお話を読んでクスッときてくれますように🌠
これも危機一髪?! いや、アウト?! でも、セーフだよね? ほしのしずく @hosinosizuku0723
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます