第2話 良いストーリーを書きたければ『神話の法則』を学ぼう①
『神話の法則』というものをご存知でしょうか。
世界中には様々な神話がありまして、千年以上昔から語り継がれてきました。
これらの神話を、クリストファー・ボグラーという人が研究し、体系化したものになります。
これは想像になりますが、神話が誕生した頃は今ほど精錬されていなかったはずです。
千年以上の長期間で語り継ぐうちに、民衆によりウケるように徐々に精錬されていったのかもしれませんね。
この『神話の法則』というものは、現代でも映画や脚本でよく使われています。
あのスターウォーズも『神話の法則』のテンプレートに沿って作成されたことが知られています。
まだ連載途中ですが、『葬送のフリーレン』も今のところ『神話の法則』のテンプレートに沿った形となっていますし、『機動戦士ガンダム』や『鬼滅の刃』もそうです。
個人的な見解ですが、特にファンタジーや異世界転生などと相性が良さそうなので、ストーリーに自信がない方は参考にしてみるといいかもしれませんね。
――
『神話の法則』では大きく三幕にストーリーを分割します。
・第一幕:旅の始まり(日常世界から特別な世界への誘い)
・第二幕:試練と報酬(特別な世界での冒険)
・第三幕:旅の終わり(特別な世界から日常世界への帰還)
さらに、細かい12のステージにも分かれています。
・第一幕
・1.オーディナリー・ワールド(主人公の日常生活)
・2.コールトゥ・アドベンチャー(冒険への誘い)
・3.リフェーザル・オブ・ザ・コール(冒険への拒絶)
・4.メンター(賢者)
・5.ファースト・シュレスホールド(第一関門)
・第二幕
・6.テスト・アライズ・エネミーズ(試練、仲間、敵対者)
・7.アプローチ・トゥ・ザ・インモストケイブ(最も危険な場所への接近)
・8.オーディール(最大の試練)
・9.リウォード(報酬)
・第三幕
・10.ザ・ロードバック(帰路)
・11.リシュアラクション(復活)
・12.リターン・ウィズ・ザ・エリクサー(宝を持っての帰還)
という感じです。
簡単に説明してみますね。
第一幕では、日常生活を送っていた主人公に何か事件・事故などの変化が訪れ、旅に出なければならない状況に陥ります。
旅にあまり乗り気ではない主人公でしたが、ある人物と出会うことで旅立ちを決意します。
そして、最初の試練に挑みます。
第二幕では、次々に試練が訪れ、仲間や敵対者が現れます。そういった試練をクリアしながら主人公は成長し、最後の舞台に向かいます。
最後の舞台では最大の試練が待ち受けていますが、その試練に打ち勝ち、報酬を得ます。
話数を増やしたい場合は、試練を多くすると良いですね。
第三幕では、日常生活へ戻るため、帰路につきますが、まだ最後の関門が待っています。
その関門をくぐり抜け、恵みと宝を持ち帰ることで旅は終わりとなります。
第一幕で失ったものがあれば、それを取り戻します。
ここで言う、旅や宝は小説によっては別な意味となることがあります。
例えばスポーツ小説であれば、平凡な少年があるスポーツに出会って変わっていく姿……というように旅を置き換えることができます。
この場合、宝は好きな異性の心だったり、失っていた自信だったりします。
『はじけろ!コーラ星人 ~残念宇宙人が地球にやってきた~』は、『神話の法則』を知らずに書いたのですが、偶然にも合うところが多い作品になっていました。
タイトル的にコーラとの出会いを最初に持ってくる必要があったため、旅立ちの話は回想とせざるを得ませんでしたが、ここはもっといい方法があったかもしれません。
https://kakuyomu.jp/works/16817330668583939769
現在執筆中の新作でも『神話の法則』を知らずに書き始めたので、途中で『神話の法則』に沿って書き直しをしました。
ダラダラした話でしたが、起伏のある感じになりましたので、書き直した甲斐があったというものです。
――
次回は『神話の法則』におけるキャラクターを取り上げたいと思います。
魅力的なキャラクターを書きたいものですよね。
参考になったと思う方は、★や♥などの高評価、フォローをお願いします。
また、作品の方も読んでいただけると嬉しいです。泣いて喜びます。
『はじけろ!コーラ星人 ~残念宇宙人が地球にやってきた~』
https://kakuyomu.jp/works/16817330668583939769
『黒髪の美少女ですが、繰り上がりで魔王になったので徹底的に魔界を改造しようと思います』
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