3#なっち大暴走!!

 ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!!



 きゃいいいいーーーーーーん!!


 たーーーすーーーーーけーーーーえぇぇぇぇぇぇーーーーー!!!!!!!!!


 私は、飼い主の手から離れたリードの紐をたなびかせ、私は街中を驀進していく巨大なイノシシの上に必死にしがみついていた。


 墜ちる!!墜ちる!!墜ちる!!墜ちるぅぅぅぅーーーー!!!!!


 私!!正にイノシシに振り落とされるギリギリの危機一発!!!!



  

 ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!!!


 

 驀進を止めない、この巨大イノシシから必死になって逃げる周囲の人々。


 迫ってくる路上の植木やのぼり、自転車までも薙ぎ払い、それでもイノシシはどんどん私を背に街を駆け巡る。


 えっ?!!!!うわーーーーーーーっ!!!!


 目の前に車がひっきり無しに走ってる道!!


 車に轢かれるぅーーーー!!うわーーーー!!


 

 キキキーーーーッ!!というブレーキ音。


 ガッシャーーーン!!ガッシャーーーン!!ガッシャーーーン!!という車同士がぶつかる音が、それでも目をくれず走っていくイノシシの風圧でたなびく私の垂れ下がった耳の中に聞こえて、私は大そびれた事をしでかしてるのではないか?と恐怖した。


 それは、飼い主の家で私が暴れて抱き締めた家財道具を破壊しまくった時以上の大そびれた事を。


 降りたい!!降りたい!!


 しかし、この状態で降りたら私は絶対に身体を打ち付けて、最悪私は虹の橋を渡るだろう・・・


 やだーー!!私まだ死にたくなーーい!!


 しかし、段々と私のイノシシを掴む爪の感覚が無くなって来た。


 疲れた・・・でも、ここで弱音吐いたら直ぐ様転落してこれこれ虹の橋行きよ!!




 う〜〜〜〜〜〜〜ううううう〜〜〜〜



 目の前にパトカーのサイレン。


 そして、人間の警官や保健所やハンター?


 やったーー!!私はこれで助かる!!

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