1ー2

親友は、そんなすごい人…。

「シャロン…」と呟く。すると、隣から「お友達なの?」と小声が聞こえ、「ウヒャッ」と声が漏れる。ププッと笑われ、(誰!?)と勢いよく隣を見る。「ごめんごめん。いきなり驚かせちゃったね〜」と、謝られる。軽い口調の女の子だ。

「アタシ、気になったことは口に出しちゃうタイプでさ〜」

「いえいえ。逆にお友達が増えて嬉しいです!!」

と、返事する。

「アタシ、アニー・カロッテ」

「あ、私はリーナ・ヘゼデル。よろしく」

「よろしく」

早速、友達が増えて幸先がいいな、などと考えていると、(来れて入学式を終わります)と、司会者の声が聞こえてくる。

(入学生の皆様は、移動しましょう)

ぞろぞろと動き始める皆んなに連れ、リーナも教室へと移動する。「1ー2」と、書かれた木が吊るされた教室の前で止まる。私の教室、ここかーなどと、緊張していると肩をいきなりポンと軽く叩かれる。「どわぁ!!シャロンか…。びっくりした…」

「ふふ、やっほー、同じ教室なんだね!!」

嬉しそうに、笑いかけられる。

「行こっか…」

「うん」

ガラガラと、扉を開けると教室中がざわめく。途端にたくさんの人が寄ってくる。

「ローザ様!」「素晴らしいスピーチでしたわ!」

どうやら、シャロンに寄ってきたようだ。

(シャロンは人気者だなぁ)

と、呑気に教室にはいると、

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魔法マジック~最弱魔法の私~ @kototto

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