1一1
長い黒髪をふたつ三つ編みにして赤い髪飾りでとめ、左耳の上はぴんでとめてある。ピンの止めてある方に前髪が曲がっており、特徴的だ。
そんな私は、今日から魔法専門学校ケリシアに入学します!!
ふと、鳴き声が聞こえてきたかと思うと腕に青い鳥が飛んでくる。この子は「エルーカ」。私の魔動物だ。
──魔動物とは、その人の魔力や質、属性によって異なる、魔力で生み出した動物のことだ。人によって違う。 魔動物は自分を生み出した人に一生仕える。何匹つくってもいいが、魔力が相当多くなければ何匹もつくれない。
私はエルーカ一匹だ。
エルーカに、色々な飾りがついているが、それは魔動物用装飾品だと、母が言っていた。
「リーナ…!」
名前を呼ばれたから、咄嗟に振り返ると…
「シャロン!!」
「おはよう。」
振り返ると、幼馴染で親友のシャロン・ローザがいた。
「おはよう!!」と、返す。
シャロンの周りをパタパタと二匹の蝶が飛び回っている。シャロンの魔動物、黒蝶のクナと赤蝶のキナだ。
2人で並んで、入学式会場まで向かう。
『只今より、入学式を始めます。』
席に着くと、声が響いてきた。始まってしばらくすると、
『入学生代表、三代魔法貴族、自然家娘シャロン・ローザ。』
「はい。」
シャロンの声がきこえると、だんじょうにシャロンが登っていく。
「シャロン…。」
──三代魔法貴族とは、
水、火、草属性などを代表し、自然家の「ローザ家」。ローザ家は、花属性の多い家だ。そして─
光、闇、マジック属性などを代表して、魔光家の「グレード家」。グレード家には、太陽属性が多い。最後、毒、動物、愛属性などを代表し、格外家の「ビッヒリー家」。ビッヒリー家は心属性が多い。
この三家は、平家より強い権力を持ち強い魔力をもつすごい家。
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