第4話 自分の頭で考えるのが苦手になる

サラリーマンは会社のビジネスモデルを稼働させられているに過ぎない。

自分のビジネスモデルを構築して動かしているのではない。


さらに意思決定は集団による組織決定であり基本的に連帯責任を前提にしている。

自分の意志決定ではない。


自分で考えているつもりであっても実はそうではない。

社内の規則やルールに従って思案してるに過ぎないからだ。


そしていつの間にか自分で考えるのが苦手になる。

特に自分の人生について。


そもそもサラリーマンとして毎日を過ごしていたら自分の人生を考える時間の余裕などない。

仕事に追いかけられるだけだからだ。


だから会社を辞めると悩み始める。


「何をしていいのか分からない」とか

「自分に何が出来るのか分からない」と。


これは僕自身も経験したことだ。


サラリーマン以外の生き方をしたことがないからだ。

だから何をすれば良いかなど分かるはずがない。


頭では色々な生き方があることは分かっている。


でも怖い。動けない。


サラリーマンを辞めて僕も気づいたことがある。


サラリーマンでいることは「自分の人生について考える習慣を失うことだ」と。

もしくは「麻痺」と言い換えても良いかもしれない。


毎日、毎日、毎日、会社に行く。

上司に言われたことをやる。決められたことをやる。



そうして自分の人生について考える習慣を失う。


しかも本人は気づかない。誰かの指示に従う生き方が新たな習慣になるからだ。

でも気づかないだけで、確実に麻痺は進行し自力で生きていく能力を失っていく。



そしてサラリーマンとしての思考は「会社の中での自分の在り方」という一点に帰結する。


今日の予定

今週の会議

今月の会議

今年度の目標

次年度の目標

等々。


これらはすべて「会社の中での自分の在り方」でしかない。


「自分の人生の在り方」ではない。


だから会社を離れると(辞めると)、何をしていけば良いのか分からなくなる。



どんなに優秀だったとしても、

サラリーマンであり続けることは

自分の人生について考える習慣と能力を失うことだと思う。

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