ハッピーエンド（？）で安心しました。これ、実話じゃない……ですよね？笑
相手がどんな人間だろうと、その人を信じてあげることが自分の為でもあり相手を思うが故なんですかね。なんだか色々と身に沁みました……。
これを読んで思ったのは、どうしようもないからこその「逃げの一手」って別に悪い事じゃないってことです。よく「それに対して後悔しないんなら」っていう人もいますけどそれって嘘なんです。やっぱり一退した時点で後悔は確約されてるんですから、「後悔しない」じゃなくて逆に「死ぬほど後悔できる」を選んだ方が、その後の自分がずっと成長できる。やっぱりこういう行動ができるっていう人が「強い」って言われる人なんですよね。（某作品のヒロインが強いのも、そういう脆さと表裏一体だからこそ見えてくるものなんじゃないんでしょうか？）
もう一つ。恋は体じゃなくて心ですることなんです。だから相手が目の前に居なくたって、そこに本当に居るのか分からなくたって相手の事を一度「好きだ」って思い込んでしまったらそれは正真正銘「恋」そのものなんです。だから目が見えなくたって、耳が聞こえなくたって恋はできるし、落ちるものなんですから。落ちて、落ち続けて何も感じない暗闇で手探りで進みながらするものなんですから。だから途中で友人を疑いだしたり相手を疑いだしたり盲目になってしまっているこの話の主人公が、ネット上の見えない相手に寄せていた気持ちだって立派な恋だし、それを誰に媚びる必要もないんです。だって、相手の事しか考えられなくなるくらい必死になれたんだから。もう周りなんて見えないってくらい想えたんだから。だからこそ彼は「恋」をして「恋」で自分を殺せたんです。暗闇から這い上がった時に、新しい自分に生き返れるんです。
ということで、長文の感想になってしまいましたが言いたいことは一つだけ。「途中、なんだか泣いてしまいました。めちゃくちゃ面白かったです！」