第45話、フラグを建築しないで!

さて、俺達は怪しまれないようにいつもの様に振る舞って学校まで来ていた。そうしてから再びに中に入りあの秘密の隠し通路まで辿り着いた。



中に入られることを見られないように確認をしてから俺たちは地下に繋がる道を進み始めた。



それにしてもこんなところにもう一つの通路があるなんて気がつけなかったなと思いながら進んでいると蝮さんが話を始めてきた。



「それにしても一時はどうなるかと思いましたけど何とかなりそうですね、ここにエルリアやユリアなどがいますけどもう本心を隠すのはやめました。とりあえずこのまま無事に逃げきれば勝ちと言えますね」



「あの・・・蝮さんってそんな感じに軽い感じと言いますか、そんな性格でしたっけ?私が知っている蝮さんとは明らかに違うような気がするのですけど」



「エルリアちゃん、気持ちは分かるけどこちらがどちらかと言うと今の蝮さんが本心だと言う事になる。俺だけがいる時はいつものこんな感じで接してくるから慣れたけどユリアちゃんやエルリアちゃんは慣れないよな」



「慣れないというか、それまで私達のことを信用していなかった事になるけど蝮さんはそう言いたい訳!?」



「まあ、ユリアの言う通りに信用していなかったよ。けれどね、ここまでメシアさんの事を思ってくれているから信用する事にしました。本当ならまだ信用できるのか観察期間を従ったのですが時間が想像以上になくなったので信用して見ることにしました・・・メシアさんの女の目を見る才能に」



「そうなのね・・・って!それってまだ私達のことを信用していないと言っているものじゃない怒るわよ」



俺はまあまあと言ってから何とかユリアちゃんを落ち着かせてから蝮さんは再び話を続けた。



「話を戻しますと一応、このまま向かえば何事もなく終えると思いますけど最悪の事態を考えてもう一つの逃げ道を教えておきますがそこは極力、使ってほしくない道なのですが本当に最悪の事態を想定しての話になりますからお願いしますね」



そう言ってから蝮さんは説明を始めた、その逃げ道とはここから向かう先にある祠に向かってそこに入って祠を4回ほど叩けば違う世界に行けるというのだ。



しかし、そこは名前もない怪物たちが住んでいる場所、世界と世界の間の空間でありそこで死んでしまえば蝮さんですら分からないと言うのだ。



そしてそこは元の世界ではきさらぎ駅と呼ばれている場所であるのだ。まさか、ここで都市伝説を聞くことになってしまうとは夢にも思いもしなかったけどそこが最悪の事態の逃げ道なのかと思った。



それは本当に使いたくない逃げ道だなと理解をした。きさらぎ駅ってかなり怖い噂しかない場所なので俺も行きたくないと言うのが本音でありその上に蝮さんが怖い事を追加してきた。



「ついでにそこにいる名前もない怪物たちの力を無理矢理に取り要られて適応して生物兵器となったのが私なのでそこにいる怪物たちがどれだけヤバいのかは私の実力を見ればわかると思います」



ヤバいという話ではないだろうがそんなに強いの!?蝮さんの力の元とも言える怪物達がいるって死ぬしかないと思うのですけどそんなことを考えていてら蝮さんは俺達の表情を見て答えてくれた。



「まあ、確かに普通なら死んでしまうと思いますけど実は抜け道があるのです。そしてある程度のパターンもありそれを理解すれば無事に突破して助かると思います。それにそこに追撃をしようとはあの未来の世界でのメシアさん、ギリワン・ボルケーノですら嫌がってやめているぐらいですから」



そうか、確かに助かるかもしれないけどそうかも知れないけど怖すぎだろうがと言いたかったけどこれはあくまで最悪の事態を想定した話であり大丈夫だと思っている時に蝮さんからそしてこれが私が長年きさらぎ駅の地理を歩いて作った地図を貰い受けた。



蝮さんは最悪の事態だから気にするなと言っていたけどそれは無理な話だ。だってこれを渡した時って絶対にここから向かう事になるって物語のお約束みたいなところがあるじゃないですかと内心でそう叫んでいるのだった。

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