第40話、撤退

やばいやばいやばい、いくら俺でもこの状況が良くないことだけは理解はできていた。



敵に包囲されてしかもその強さは明らかに俺よりも強いのしかいない、おかしいでしょう。



俺だってレベルは400超えをしているのに普通にそれを上回る強さをしてくる者たちが次から次へと現れるってどんだけなのですか。



俺が周りを見て怯えていると蝮さんが密かに伝えてきてくれたのであった。



「メシアさん、ここは私が殿をしますからすきを見て逃げ出して下さい。私は見ての通りにそう簡単に死ぬことはないので気にせずに逃げてほしいです」



そんな事は・・・いや、ここに残っても俺は蝮さんの足手まといになってしまうからここは素直に逃げたほうが良いなと理解をした。



そうしている間に未来のユリアたちからの攻撃が始まった。すぐに蝮さんは結界を発動させて俺と蝮さんを守るように展開をした。



周りからいくら攻撃をしても破れないのを見てやはり蝮さんは凄いなと考えていたけど周りの攻撃が止むことはなく逃げるすきが作れないでいた。



蝮さんもいくら強い結界をしていても限界があるから早くも逃げ出したいのにと考えていると結界にヒビが入り始めた、蝮さんもこれにはやばいと焦り始めていた。



俺はどうすれば良いのだと思った次の瞬間に蝮さんが張った結界を守るように光の刃が現れて未来のユリアたちに向かって攻撃を始めた。



そうすると未来のユリアがこの魔法はあの鳥野郎が来ましたかと言っていたら一人の老人が現れたのであった。



その老人はなんと英雄フェニックス様であったのだ、どうしてこんな所に現れたのかと思っていると英雄フェニックス様は話しを始めた。



「おやおや、こんな所で虐めとは良くないのじゃな。ここで素直に引き上げれば余はこれ以上の追求はするつもりはない」



「何を言えば素直に引き上げれば?寝言は死んでから言えくそ爺!!私達がそんな程度の事で引き上げると思っていたらボケ爺だよ」



未来のユリアちゃんはかなり口が悪くなっているのですけどしかも性格も悪くなっていてかなり接するのに苦労しそうだなと思っている時に蝮さんが英雄フェニックス様に対して話を始めたのであった。



「フェニックス様、どうかこの人を安全なところまで連れて逃げてください。殿は私が引き受けますので頼みますよ、それとフェニックス様、これを受け取って下さい。これは貴方が侵されている病に役に立つはずなので」



「お主はどこで余の状態をしれたのだ!!部下達にも教えていないというのに!!」



「・・・落ち着いたら話すことで今は聞かないでおいてくれますか」



「分かった、それでは無事にこの男と先程に保護をしたヴァンパイアと共にこの場から離れる事にする」



そう言ってから英雄フェニックス様は俺を連れて逃げ始めた。でも逃さないつもりなのか追ってこようとして来たけどそれらの追手は蝮さんが足止めをしてくれて俺たちは無事にその場から逃げ出す事ができた。



それからしばらくするとある場所に辿り着いた時にそこにユリアちゃんが待っていた。俺は良かったと思って近づこうとしたらユリアちゃんが声を上げて話をしてきた。



「メシア・・・私に近づかない方が良いわよ、私は貴方を裏切ってしまった酷い存在だから、貴方と共にいる資格はないのだから」



この話からしてユリアちゃんは前世の記憶、つまりはアヤカだった頃の記憶が蘇ってしまったようであった。



英雄フェニックス様はなるほどなと言いながらも俺に対して質問をしてきた。



「さて、お主はこの娘をどうするつもりなのか教えてくれないかのう」



そんな答えは最初から決まっている俺はユリアちゃん・・・いいや、アヤカに俺の意思を伝えるために前に歩き始めるのであった。

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