第39話、未来のユリア
俺が必死に走ってユリアちゃんを探しているとそれに気がついた蝮さんがこちらに走ってきてどうしたと驚いた顔をしていた。
すぐに事情を説明するとなるほどなと言いながらならばすぐに探そうと言ってから二人で探し始めた。
そうしながら俺は蝮さんにある事を尋ねたのである。それはユリアちゃんの前世を知っているのかと聞いてみた。
すると知っているけどあんまりメシアさんにとっても良くないことだと思いますけどそれでも聞きたいのですかと再度確認をしてきたのである。
つまりはその話は俺にとってもあんまり良くない話だと理解はしたけどそれでも構わないから教えてくれと伝えると蝮さんは分かりましたと言ってから話をした。
「メシアさん、これは本当の事で嘘は一切言いませんのでしっかりと聞いてください。ユリアはメシアさんの幼馴染のアヤカなのです、メシアさんと幼い頃に約束をしたと私は知っているだけですけどメシアさんにはこれで分かると思いますが」
・・・え?ユリアちゃんがアヤカの生まれ変わりなのかと信じられないと思いで小さな声で言ったがそれを聞き取った蝮さんが本当の事ですと返事をした。
そうかだからユリアちゃんはアヤカに似ていたのか、納得したけど何でそれでユリアちゃん・・・アヤカは逃げたのかと気になった。
するとその事に関しても蝮さんは答えてくれた。
「確か、英雄フェニックス様の話だとアヤカさんはあのジュンに洗脳とか魅了とかのスキルで無理矢理にメシアさんから奪い取ってそのまま死なせてから転生したユリアとメシアさんがまた仲良くなった時に待たしても寝取ってしまった。それが英雄フェニックス様の話だとメシアさんが闇堕ちの最大の原因だと考えていました」
なるほどこれで俺が闇堕ちてしまった理由が分かった。それは良心が無くなってしまうことになってもおかしくないと理解をした。
でもジュンは英雄フェニックスに見張りでもされているからそこは大丈夫じゃないかと探しながら伝えると蝮さんは険しい顔で話してくれた。
「実はメシアさんに心配をされない為にある事を黙っていたのですが実は未来から来たのは私だけではありません。他には未来からユリアとエルリア、そして他の幹部クラスがこの世界に来ていることは既に知っています、ですから私は毎日の様に警備をしていた訳です」
それはマジ!?でも過去に来て何をするつもりなのかと考えていると蝮さんは考えながら答え始めた。
「これはあくまで私の考えに過ぎませんか、きっと未来の世界のメシアさん・・・つまりギリワン・ボルケーノを復活させようとしているのだと思います。その為にきっとメシアさんが必要だと私はそう解釈をしています、方法など分かりませんが」
蝮さんでも分からないのかでも俺もそうじゃないかと考えている。こんな時はある程度は予想がつくからと思いながら探していると空は完全に夜になり静かになり始めた森の中である声が聞こえたのであった。
それはユリアちゃんの声でこんな所にいたのかと安堵しようとしたけど蝮さんがメシアさん!!とかつてない程に大きな声を出して来たのでどうしたのと尋ねると蝮さんは敵に対する声を出して話した。
「その声はこの時代のユリアではないな、私が知っている時代のユリアだな。メシアさん!後ろに下がってください、強くなったメシアさんでも未来のユリアではかなり分が悪いので下がって見守ってください」
いやいや、こう見えて俺のレベルは400以上もあるのだから少しばかりは援護しますよと言いかけた時に未来のユリアちゃんが現れたけど間違いなく成長して完全に美女となっていたのは良いけど相手のレベルが見えてしまった。
そうレベルが1124だったのだ、桁違い過ぎるとすぐに理解して大人しく蝮さんに従って後ろに下がった。
そうしたら未来のユリアちゃんが俺に対して話しかけてきたのである。
「これはこれはギリワン・ボルケーノ様・・・いや、この時代ならばメシア様と言ったほうが宜しいでしょうか。貴方様を迎えに参りました、私と共に向かいましょう」
「ほう、私が目の前にいるのにそんな事ができるとは思わないほうが良いぞ、ヴァンパイア」
「あら、こんな所に生物兵器がいるとは思いませんでした。生物兵器、私の御主人様の存在が大きすぎて見えなかった事を謝罪いたします。だからさっさと過去の御主人様を私に渡せ」
その威圧に俺は情けない事に震えてしまったけど蝮さんが優しい声で俺に対して言葉を掛けてくれた。
「大丈夫ですよ、メシアさん。私がここにいる限り、あいつ等の好きなようにはさせませんから」
俺はあいつ等?と思った次の瞬間に周りから見たこともない人、そして未来のエルリアちゃんらしい女性も現れたのであった。そしてその未来のエルリアちゃんが俺に対して話しかけてきた。
「あらあら、震えているギリワン様もかわいいですね。私の虜にさせて好みの男性にしてあげたい程に・・・ね」
俺は待たしても桁違いの強さを感じて蝮さんにしがみつくようにして震えているだけしかできなかった。
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