第35話、どうすれば良いのか

それからも蝮さんは俺か一人にいる時だけ本心を出すようになりそれ以外ではいつも通りに対応をしていたけどとりあえず蝮さんが敵ではなかった事だけは嬉しかったかな。



それに色々と知識も教えてくれて更に町の発展など助けてもらった上に戦いの技術力も上げて色々と面倒を見てもらっていた。



そして俺からお願いをしてユリアちゃんとエルリアちゃんにも鍛えてあげてほしいとお願いをすると承諾して鍛えさせてくれていた。



町の発展、修行以外はゆっくりとしてユリアちゃんとエルリアちゃんなどの交流や蝮さんと未来の話を聞いて対策などをして過ごしていた。



色々と聞いているけどやはり未来はかなり最悪な事が起きるらしいからしかも殆どの原因が俺ときたので頭が痛くなったけど蝮さんは気にするなこれからそれを防げば問題はないのだからと返事が返ってきた。



本当に蝮さんは心を開いた相手または子供たちには優しく接してくれるけどそれ以外には美女や美少女も含めて冷たい対応をするからな、この人はと思っていた。



なんでそんな美少女または美女までそんなに冷たい対応するのかと尋ねてみた時に蝮さんから意外な回答を出されたのであった。



「まあ、それは私は元々は人間でしたけど今はある者に改造されて生物兵器となっておりますので異性に対して強くなったのだと私は考えています。だからこそ恋愛など私は分かりませんしこんな怪物だったからこそ生き残ってしまったとも言えますけどね」



マジで!?蝮さんは生物兵器だったのですかと尋ねると蝮さんは不思議そうな顔をして気がついていなかったのですかと驚いてこちらを見てきたけどその驚きはこちらがする表情だからと言いたかった。



生物兵器ですか・・・俺か思いつくには邪神アーリマンが作り出したと言われている生物兵器630が有名だけどどんな環境だったのですかと尋ねると蝮さんは不思議そうな顔をまたしてもしながら答えた。



「いや、メシアさん・・・答えを言っているじゃないですか。私はその生物兵器630と呼ばれていたのですよ、蝮という名前はその後に助けてもらった英雄フェニックス様がつけてくれた名前で今でも大切にしている名前ですよ」



・・・もう、驚くことも疲れてきた。蝮さんはあの生物兵器630だったのでねと思っていると蝮さんはこの時代ならまだ生物兵器630と名乗っていますからメシアさんの前にも現れるかもしれませんから気をつけてくださいねと言ってきた。



いやいや、笑いながらそんな怖い事を言わないで下さいよ。滅茶苦茶に強いあなたを相手にするなんて死んでも嫌ですからと答えると蝮さんは流石に今ほどは強くないですからと言ってくるのであった。



それでも怖い事は間違いはないのですけどと言うと蝮さんは笑いながらその通りかもしれませんねと楽しそうにしていた。



全く、でも蝮さんはこんな人だから大丈夫だと思いたいかなと思いながら過ごしていると蝮さんがまたしても顔を無表情にしていたので誰か来たのかなと思うとユリアちゃんがやってきたのである。



「ちょっと、メシア・・・って、また蝮さんがここにいる分け。何が目的なのかは分からないけどいい加減にしてくれないかしらあなたがいると空気も悪くなるのですけど」



「別に私は目的があってこの場所にいるだけでユリアには関係もない事だ。でもメシアがどうしても二人で一緒にいたいというのであればここから立ち去るけど・・・どうするメシア」



そう言って俺に判断を任せてきたのでならばユリアちゃんとも過ごしたいので素直にお願いをするのだった。



「ならば、蝮さんには大変申し訳ないけどこの場から立ち去ってくれませんか」



「分かった、メシアがそうしたいと言うのであれば私は反対する事はしない、せっかくだから町の周りでも警備してくる事にしよう」



そう言って蝮さんは言われた通りにこの場から立ち去った。申し訳ないなと顔をしてみていると蝮さんが立ち去る前に明るい表情で言ってくるねと顔とポーズたけで分かるように俺だけに見せてからこの場からいなくなった。



本当に愉快な人だなと思いながら思っているとユリアちゃんが最近は蝮と一緒にいることが多くなったけどどうしてなのかしらと言われたので俺は素直に答えたのであった。



「まあ、蝮さんは色んな知識があり教えてもらっている上に街の発展にも貢献しているから自然と接する時間が増えているだけだよ」



本当に未だにユリアちゃん、エルリアちゃんと蝮さんとの関係は未だにうまく行っていないのでそろそろなんとかしてほしいよなと思いながら見ているのだった。

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